「偏向報道」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

偏向報道(へんこうほうどう)

｢偏向報道｣は近年、特に見聞きするようになった言葉です。マスコミによる情報操作といった意味となり、都合が悪いニュースをまったく報道しない、或いは正しく報道しない事です。1990年代半ば頃からメディアで特に登場し始め、2000年代に入ると｢偏向報道｣に反対するデモや抗議なども起こり、最近は特にSNSの力もあり、一層問題視されるようになっています。しかし、｢偏向報道｣に対する意見は何が正しく悪いのは分かり辛いのも事実で、なかなか実態が掴み難いです。そんな｢偏向報道｣の解説となります。

偏向報道の意味とは

｢偏向報道｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)マスコミによる情報操作。片方の意見、主張を擁護する偏った報道。
　(2)ある情報を特定の立場の視点から、直接や間接的に印象操作する。
　(3)中立な立場である報道機関が、どちらかの立場に肩入れし、有利となる情報だけ流す。
本来は中立であるべきテレビ局や新聞社などのマスコミが、片方の集団や団体だけを擁護するような印象を与える報道をするのが｢偏向報道｣です。”偏向”には中正を失う、偏っているという意味があるので、そのような状態の報道となります。｢偏向報道｣が難しいのは、傍から見て誰もが偏っている、誤っていると分かるものもあれば、最近の安倍政権に対する否定報道や逆に擁護する報道など、どちらが正しいのか非常に見極めが困難となっています。それは、テレビや新聞各局や論客･解説者によっても意見が真っ二つとなると、｢偏向報道｣と素人が容易に判断できなくなっています。しかし、そんな日本に対し、世界は偏向報道が激しい国として捉え、世界報道自由度ランキングでは先進国やアジアでも下位の37位と低迷しています。韓国や中国より下になるのは、日本の報道を鵜呑みにしていると信じられないですが、これが正しい判断のようです。日本の問題点は、政治に対しては偏向報道が激しく、それは政権派と反政権派があるので致し方がないが、今後もどちらかにとっては有利･不利な偏向報道が続いていきます。

偏向報道の由来

｢偏向報道｣の誕生は、マスコミが台頭した時期である19世紀の産業革命前後とされます。それ以前の活版印刷の15世紀半ばとする説もありますが、新聞が大衆に普及しラジオも開始された19世紀中ごろとするのが適切です。新聞社やラジオ局も、一企業であるので人々が求めるものを届けるだけでなく、話題となる情報を提供するようになり、それがいつしか都合が良い｢偏向報道｣へと様変わりをしたのです。20世紀になると大国同士の戦争も激しくなり、その中でナチスドイツによる｢偏向報道｣は今でも有名ですし、日本も同様に国民を戦争へと導く報道が日常化していたのです。
｢偏向｣という言葉そのものは、イギリスの著述家 S･スマイルズの｢自助論｣を翻訳した｢西国立志編｣(明治4年)に、｢その心自らこれに偏向し｣という一文が含まれています。

偏向報道の文章・例文

例文1.偏向を使った言葉として、偏向報道、偏向思想、政治偏向などの言葉が挙げられる。
例文2.偏向報道はマスコミの特権でもあるが、マスコミ毎に意見が違うのも事実だ。全てのマスコミを否定するのではなく、個人が精査する時代である。
例文3.偏向報道は情報操作や印象操作だが、最近はネットで反対意見も多く昔の様に操るのは難しい。
例文4.偏向報道でメリットを受けた団体は、ある意味で癒着関係である。
例文5.ネット上は右寄りの意見が溢れ、マスコミは左寄りとなるのが多い。偏向報道の本質には、政権監視があるのも事実だ。

｢偏向報道｣はネット上でも肯定や否定と偏ったものが多く、適切な例文が難しくなります。、

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偏向報道の会話例

• 

  マスコミによる偏った報道が、偏向報道だよね。
• 

  一般的には、政権を応援や肯定するものと、それに反対や否定する意見があり、どちらかの立場にたった報道をすると、片方から偏向報道となるよね？
• 

  結局はどちらに肩入れしても、残り半分から否定されるとなると、偏向報道ってもしかして、政治報道なら全部そうならない？
• 

  そのような側面はあるよね。と言うのは、熱心に政治や政党を支持する人ほど、ニュースをチェックする訳で。その報道内容が不利益と感じたら、その人にとっては偏向報道になるからね。大半の人は、普通のニュースだと思っていてもだよ。

｢偏向報道｣と何でも指摘される最近の傾向についての会話内容です。

偏向報道の類義語

｢偏向報道｣の類義語には、｢情報操作｣｢歪曲報道｣などの言葉が挙げられます。

偏向報道まとめ

｢偏向報道｣は公立な立場であるマスコミが、特定立場に有利となる情報を意図的に報道する事です。主に政治や政権に対する｢偏向報道｣が多く、それは与党や野党寄りの立場にたったマスコミが、どちらかが有利になるよう、時には事実を曲げても報道をします。最近はネットで、偏向報道をすると問題になりますが、印象操作や自作自演などもあり、どこまでが偏向報道とするかは判断が大変難しいです。また、マスコミ全般を敵対視するネットならではの世界もあり、そこではマスコミの主張や報道は否定されるのが常です。｢偏向報道｣そのものと、又それを否定するネットなどの意見や記事、双方が本質ずらしの面もあり、この溝が埋まるのはなさそうです。