遠くの親戚より近くの他人(とおくのしんせきよりちかくのたにん)

「遠くの親戚より近くの他人」とは「血縁関係があっても遠くの親戚や家族は疎遠になりがちで、それよりも近所に住む付き合いがある他人の方が頼りになる事」です。飽く迄も一つの諺なので偏った解釈となりますが、要するに人間同士は距離が離れて付き合いや関係性が薄くなると結びつきも弱まってしまうのです。それよりも他人でも常日頃から顔を合わせて会話を交わしたりと友人関係が成立すると、持ちつ持たれつで困った時には助けてもらえる事もあるのです。

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遠くの親戚より近くの他人の意味とは

「遠くの親戚より近くの他人」の意味は以下の通りとなります。
 (1)困った時に頼りになるのは、遠くで暮らす血縁関係者よりも近所に住む他人という諺。
 (2)遠方に住む親戚や家族よりも、日頃付き合いがある隣近所の他人の方が頼りになる事。
「遠くの親戚より近くの他人」は文字通り、遠くに住む親戚よりも近所に住む他人の方がなにかと力になって助けてくれるという意味の諺です。そもそも日本は仏教国であり親子や親戚など血縁関係を大事にする国ですが、それでも互いに遠く離れてしまうと物理的な距離から助け合うのは難しくなり、それよりは近所に住む他人の方が頼りになると説いています。よって、真意としては何も親子や親戚との信頼関係が弱まった訳ではなく、日頃から親密な間柄の他人はいざという時でも十分頼りになるという事なのです。現代人なら都会ほど近所付き合いはないという反論もあるでしょうが、そこは「他人」を「友人」「親友」「先輩」などに置き換えると納得できるのではないでしょうか。よって、いざという時に頼り頼られる事から、近所の人付き合いは大切にすべきという解釈も可能になります。

遠くの親戚より近くの他人の由来

「遠くの親戚より近くの他人」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては昭を代表する女性小説家・平岩弓枝の著書「旅路」などに文言が記されています。

遠くの親戚より近くの他人の文章・例文

例文1.東京で一人暮らしをしていた時、どうしてもお金が必要になったが頼れる人がいなかったので消費者金融を利用したら1時間もしないで貸し出してくれて、この時は心底から遠くの親戚より近くの他人が働く金融屋だと思ったものだ。
例文2.貧乏学生だった自分にいつも食事と部屋を提供し、時には小遣いもくれて支えてもらったキャバ嬢には遠くの親戚より近くの他人という言葉では返せない恩を感じているが、卒業と同時に何も言わず飛び出したのは許してほしい。
例文3.コロナ禍の今では遠くの親戚より近くの他人とは思えず、街を歩くどいつも陽性のウイルス拡散者にしか見えなくもなく、頼った瞬間に高熱にうなされそうだ。
例文4.友人知人といった知り合いが多い人なら遠くの親戚より近くの他人だろうが、自分のように陰湿で誰からも嫌われるモブキャラにはパパとママしかこの世に信用できる人は誰一人いない。
例文5.初期などの長屋生活で夕食時には醤油や味噌を貸し借りする間柄なら確かに遠くの親戚より近くの他人と言われても納得するが、今ではストーカーから詐欺師に半グレが街を闊歩し危険と隣り合わせで他人ほど不気味過ぎる人はいない。
「遠くの親戚より近くの他人」を使った例文となります。

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遠くの親戚より近くの他人の会話例

  • 質問者アイコン

    どうして俺を信用できないんだよ!

  • 回答者アイコン

    たしかに仕事が一緒になって、仲良くさせてもらって感謝しているけど、働くだけの関係性ですよね。恋人同士でもあるまいし…。

  • 質問者アイコン

    だけどもう半年も一緒で、色々とプライベートの事も話し合っただろ。なのにどうして? もっと俺を信用して相談してくれよ。

  • 回答者アイコン

    もしかして、遠くの親戚より近くの他人とかを本気で信じるタイプですか? とにかく私は仕事とプライベートは切り離しているので、これ以上は詮索しないで下さい。

好意を寄せる女性に拒絶される男性という内容です。

遠くの親戚より近くの他人の類義語

「遠くの親戚より近くの他人」の類義語には「遠方の親類より近所の他人」「遠き親子より近き隣」「いとこは他人の始め」「兄弟は他人の始まり」「遠い一家より近い他人」「他人は時の花」などの言葉が挙げられます。

遠くの親戚より近くの他人の対義語

「遠くの親戚より近くの他人」の対義語には「血は水よりも濃い」「兄弟は後生までの契り」「水は血にならない」「兄弟は両の手」「血は血だけ」などの言葉が挙げられます。

遠くの親戚より近くの他人まとめ

困った時に頼りになるのは遠くに住む親戚よりも、近くに住む日頃から付き合いのある他人という意味の諺が「遠くの親戚より近くの他人」です。それぐらい付き合いのある知人というのは助けになってくれるので、親戚や家族同様に大切に扱うべきという解釈も可能なのではないでしょうか。

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