補翼(ほよく)

「補翼」とは「上の者を助けたり補佐する事であり、そのような役目・役割」です。時代小説を読んだりすると、昔の人は自分が仕えた君主の為には自らの時間や命を削るのが当たり前で補佐をしていて、その献身ぶりに驚いたと同時に現代に生まれて本当に良かったと思ったものです。人の為に役立とうと頑張るのは分かりますが、ある程度の限度がありますよね? それを超えてまで尽くすのは正に「補翼」といったところでしょう。

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補翼の意味とは

「補翼」の意味は以下の通りとなります。
 (1)政務を助ける。君主を補佐する。
 (2)助けたり援助する行為。
 (3)「輔翼」とも書き同義。
”補”は「欠けた所を継ぎ足し埋める」「足りない所を補う」、”翼”は「鳥の翼」「飛行機の羽」「力を添えて助ける」で、足りない箇所を補い助けるのが「補翼」です。これだけではかなり分かり難いですが、「補翼」とはそもそもは古代中国で使われていた言葉で上記の他にも「味方となって力を貸す」や「補佐」という意味で使われていました。憶測ですが、当時は王朝と反乱側の戦争なども多く、そこから君主を陰から支えるような「補翼」する行為が大事だったのでしょう。日本でも戦前戦後ぐらいまでは当時の政権に絡めたり文献作品などにも多く登場する表現でしたが、現代においてはかなり稀となっていてあまり見かける事はありません。よって、援助・助ける・支援という意味合いで用いる場合は、かつての明治政権や天皇などに関連させて使うのが自然ではないでしょうか。

補翼の由来

「補翼」の由来として元々は古代中国で「力を貸す」や「補佐」という意味で使われていて、それが日本にも漢語として入ってきたのが始まりとされています。文献としては平安時代末期の古辞書「色葉字類抄」などに文言が記されています。

補翼の文章・例文

例文1.彼は自他共に認める補翼の能力が異常に高く、それが時の政権に重宝された理由なようだ。
例文2.メインとなって表舞台に立つよりも裏方的な補翼として陰から操る方が性分に合っている。
例文3.総理大臣を陰から操るフィクサーが日本を動かしていると思ったら、実はそのフィクサーを補翼する男こそが真の司令塔なようで日本を円安株高物価高の不景気に陥れ、自分たちはジャブジャブ擦った国債を懐に入れて喜んでいる。
例文4.役人とは本来は国民生活を支え補翼する役目や立場なはずなのに、いつからか民間よりも高い給料が当たり前になり高級車を乗り回して適齢期での結婚からのマイホーム購入と資本主義の良い所だけ継承し、仕舞いには業者からのキックバックで小遣いにも困らず、それは生活困窮者や税金滞納者は迷惑な存在で窓口で威張り散らしもするのだろう。
例文5.江戸幕府の徳川家は補翼する人材に困らなかったから、あれだけ長期の安定政権を築けたのだろう。
「補翼」を使った例文となります。

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補翼の会話例

  • 質問者アイコン

    あの中古車販売会社の会見、凄かったね。

  • 回答者アイコン

    うちの実家はあの会社の販売店の近くにあるのよ。周辺の地価が下がって家の価値が下がったらどうするのよ、まったく。

  • 質問者アイコン

    地価どころか除草剤を撒かれているかもよ?

  • 回答者アイコン

    そんな冗談やめてよ。でも、社長や副社長も当然悪いけど、支える幹部にも補翼する意識はなかったんでしょうね。いくら社長が怖いからって、常識外れな事をいつまでもしていられる訳がないじゃない。

話題の中古車販売会社の悪事について会話をしています。

補翼の類義語

「補翼」の類義語には「補助」「補佐」「手伝う」「人助け」「アシスト」「サポート」「世話」「付き添い」「力添え」「助勢」「援助」などの言葉が挙げられます。

補翼の対義語

「補翼」の対義語には「主要」「基本」「重大」「重要」「メイン」「必須」「中枢」「デバフ」「妨害」「セルフ」などの言葉が挙げられます。

補翼まとめ

自分よりも立場が上の者などに対して補助したり支えて補佐するのが「補翼」です。補助や補佐の古語的な表現で、現代ではあまり多く使われる言葉ではありませんが、戦前戦後の時代は多く使われその頃の文学作品などで見かけるので、この機会に覚えてみてはどうでしょうか。

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