「肖る」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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肖る(あやかる)

肖る」とは「他人の成功や幸運に憧れて同様の状態になりたい願望」です。裕福でもないのに高級ブランドを持ちたい人って意外にも多いですよね。品物自体が良いからとする声もあるでしょうが、有名人やお金持ちが持っているから自分も持ちたいのが本音ではないでしょうか? これなども一種の「肖る」という事で、同じ物を持てば自分もステータスが上がったり成功するのではと思うから無理してでもブランド品を手に入れるのです。

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肖るの意味とは

肖る」の意味は以下の通りとなります。
 (1)影響を受けて同様の状態になる。感化される。
 (2)良い状態になりたい願望や思い。
 (3)影響を受けて変化する。動揺する。
”肖”は「似せる」「元のものに似る」となり、何かしらに影響を受けて同じような状態になる事や感化される事、又はその影響先に近付きたい気持ちが「肖る」です。よくあるパターンは、女性が人気モデルなどの顔や外見や生き方に憧れて「○○さんに少しでも肖りたい」「○○さんの幸せに肖りたい」といった形で、尊敬する対象に近付きたい願望や欲求となります。ですから本音でもあると同時に通常は立場が下の者が上の者に対して使うので、少々煽てや胡麻を擂っている面があるのも否めません。要するに美人や成功者など人生で幸運を掴み上手くいっている人に、単に「凄いですね」「羨ましいです」と言うよりも更に一歩踏み込んだ煽てとして「肖りたい」となるのです。逆に言うなら「肖る」を使った方が立場が下と認めたところもあるので、実際に使う場合は慎重になった方が良いでしょう。また、そのような言葉ですから状況を理解しないで乱用すると相手を不快にさせる恐れがあり、本音を隠して煽てる皮肉な人とも受け取られ兼ねません。一時期はアニメオタクなどが良かれと思って「肖る」や「肖りたい」を口癖のように頻繁に使う傾向があって、それも世間に違感めいたものを与えたのかも知れません。

肖るの由来

肖る」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては平安時代中期の勅撰歌集「拾遺歌集」の「雑恋」などに文言が記されています。

肖るの文章・例文

例文1.堅物の父は何かと言えば藤井六冠や大谷選手と出来損ないの息子の俺を比較して「少しでも2人に肖れば」と溜息を吐くが、飲んだ暮れでムショ上がりの男にそんな事を言われる筋合いはない。
例文2.何かと「肖りたいですー」とぶりっ子を炸裂させていた女子アナがテレビ局を退社してからはセクシー路線や本音を吐くのを売りにして芸能界で幅を利かせるのを見ると、世の中は馬鹿しないと改めて思い知らされる。
例文3.髭面のマッチョが何かと「肖りたい」や「憧れます」と言ってくると、どうしても俺と何がしたいのかと勘繰ってしまう。
例文4.アイドルグループのメンバーになってデビューするにはトップに気に入られる必要があるとBBCが暴露してからは、どんなに売れて活躍してバラエティ番組で騒いでいても肖りたいとは微塵も思わないし、逆に憐れだ。
例文5.人の幸運に肖りたいと思っている以上、きっと幸運は一生やってこないとどこかの誰かが言っていた。
肖る」を使った例文となります。

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肖るの会話例

  • 将棋の藤井聡太、また勝ったみたいだよ。

  • 本当に天才よね。1年間で一体何勝するのよ。

  • 俺もああいう本当の天才から、少しでも肖れればいいんだけど…。

  • まあいいじゃない。人は人。あなたもきっとどこかに、少しぐらいはいいところがあるから。

将棋の藤井六冠に憧れを抱く夫とその妻の会話となります。

肖るの類義語

肖る」の類義語には「相通ずる」「類似」「近似」「便乗」「御利益を貰う」「幸運の御裾分け」「お零れに与る」「他人の成功に乗っかる」「他力本願」などの言葉が挙げられます。

肖るの対義語

肖る」の対義語には「自助」「自力本願」「自立」「独行」「独り立ち」「自主」「独り立ち」などの言葉が挙げられます。

肖るまとめ

成功している人や幸運な人などに憧れ同じ様になりたいと思う気持ちが「肖る」です。そのような人の境遇に少しでも近付きたい思いであり感化された状態で、云わば便乗を狙っているとも受け取れます。一方では憧れの対象者や周囲からすると、お世辞を言ってゴマすりをしているとも受け取られる可能性があります。

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