日和見主義(ひよりみしゅぎ)

「日和見主義」とは「自分の考えよりも形勢や状況が良い方に追従する事」です。要するに、周囲の様子から大局側に付いて勝ち馬に乗る生き方で、そこには自らの意見や主張などはありません。賢い生き方であると同時に、あまり信用できない人物とも見えるので一長一短な感はありますが、それでも自我を無理やり押し通すよりは目立たずに長い物に巻かれる知恵があるとも言えます。そんな「日和見主義」について解説をさせて頂きます。

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日和見主義の意味とは

「日和見主義」の意味は以下の通りとなります。
(1)自分に都合良い方へ付き、形勢や状況を窺う態度の事。
(2)自分の信念などは皆無で、大勢に引きずられて無原則に行動する態度。
(3)変化する状況に応じて行動する。
(4)「機会主義」「便宜主義」「オポチュニズム」も同義となる。
”日和見”は「有利な方に付く」「形勢を窺う」「空模様(天気)を見る」、”主義”は「持ち続ける考えや方針など」「思想や理論などの立場」「特定の原理に基づく社会体制や制度」となり、端的に言うなら「有利な方に付く考え」や「状況に応じて考えを変える事」が「日和見主義」です。ですから、良く言うなら、先を読む力があり、勝ち馬に乗れて、冷静な状況判断に優れ、自分の都合よりも物事を大局的に見れますが、悪く言うなら、自我や意地などが皆無、仲間を裏切り、他人の顔色ばかり窺い、信頼できない御都合主義とも受け取れます。これは極端な意見ですが、どこか腹の底を見せないのが「日和見主義」ではないでしょうか。例えば、大企業の社員であったり官僚・役人などは、勝ち馬に乗らないとこれまでの苦労が全て無駄になるので、余計に「日和見主義」に走る傾向があります。結果として自分が偉くなっても慕ってくる人はそんな考えだと御見通しなので、誰も彼もがそんな負のループから抜け出せずにいます。よって、長い物には巻かれろ・上には立て付くな・一貫性がないとなり、最近の不祥事で起こる官僚の支離滅裂な答弁の様になるのです。あれだけ優秀な官僚なのだから、本来はその答弁がおかしいと十分理解しているが、真実を告げて政権を揺るがす事態になれば問題ある人物と認定され出世コースが閉ざされるので、どんなに国民に呆れられても、政府側の忠実な隷となり保身に走るのです。しかし、これも度が過ぎると厳しいマスコミからの批判があり、また政権や内閣が変わると忠実過ぎた官僚も同時にその役職を解かれる事もあります。ここまで来ると、「日和見主義」は逆に難しい面も多く、それなら最初から自分の意見を通した方が良いと思えますが、実は幼少期からの環境や習慣も影響していて、要は日本は子供の頃から周囲に配慮し空気を読むべきと叩きこまれるので、自然と「日和見主義」だらけな社会が完成し、「日和見主義」ではないと生き残れなくなります。

日和見主義の由来

「日和見主義」の由来とされるのは、江戸時代に主流だった天気予想「観天望気」とされています。これは現代のデータに基づく気象観測と違い、専門家が経験や勘から予想するもので”日和見”と呼ばれていました。また現在の「日和見主義」に近いのは英語の「オポチュニズム」(opportunism、御都合主義)で、発祥は定かではないですが古代ギリシアの演出技法「デウス・エクス・マキナ」と言われています。

日和見主義の文章・例文

例文1.会社員として無難な人生を送るなら、徹底して日和見主義に走るのが得策だ。
例文2.新橋を歩くと日和見主義ばかりが目に付き、逆に中野や新宿ゴールデン街では楽観主義者や異端者が多い様に感じるのは、私の偏見なのだろうか?
例文3.自民党の派閥第一主義の議員などは、それこそ全国に私は日和見主義だと主張しているものだが、本人はそれを恥と気付かないどころか勲章や喜びだと感じているのだから呆れてしまう。
例文4.会社の会議が無意味なのは、日本人は本質的に日和見主義ばかりという一点に集約され、本音を期待するのは無理だから良い意見など出るはずがなく、ダラダラと無意味な時間だけが過ぎていく。
例文5.破壊主義者の妻と日和見主義の夫の間に生まれた子供は、一体どの様な性格になって大人になっていくのか気が気でない。

「日和見主義」を会社員や気の弱い日本人とした例文です。

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日和見主義の会話例

  • 質問者アイコン

    ごめん。今日も遅くなった。

  • 回答者アイコン

    また飲み会だったの。お酒弱いんだから、そんなに無理して出席しないでよ。

  • 質問者アイコン

    でも、おれだけ断れないじゃん。お酒が弱い、付き合いが悪いって思われたくないし…。

  • 回答者アイコン

    あのさあ、それも分かるけど。付き合い断れないのは、あなたの日和見主義な性格によるものでしょう。皆が行くから、自分もその流れに乗っているだけでしょう。

お酒の席を断れない夫に対し、妻が逆ギレしながら本質を突いて小言を言っている会話です。

日和見主義の類義語

「日和見主義」の類義語には、「御都合主義」「機会主義」「事大主義」「左顧右眄」などの言葉が挙げられます。

日和見主義まとめ

「日和見主義」は江戸時代の経験や勘で天気予報していた”日和見”が転じて、周囲の状況から自分の都合良い方へ付く事です。そこには自分の意志や考えがなく、多数派や形勢が良い方に追従するので、成り行きに合わせてその都度態度を変えるのが「日和見主義」です。

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