「よしなに」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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よしなに(ヨシナニ)

「よしなに」とは「これから良い状況や良くなる事を期待した上で、仕事などをよろしくや適当にと曖昧に頼む言葉」です。アメリカ人は「yes」「no」がハッキリしていると言われますが、日本人はどうしても相手の顔色を窺いますし嫌われたくないので、オブラートに包んだ言い方を好みますよね。「よしなに」もそんな典型で「良い塩梅で」といった意味ですが、具体的にどんな加減かは告げないのです。そんな良くも悪くも実に日本らしい表現が「よしなに」ではないでしょうか。

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よしなにの意味とは

「よしなに」の意味は以下の通りとなります。
 (1)「良い塩梅になるように」「良い状況になるように」「良いように」「よろしく」といった意味。
 (2)物事が良くなって欲しい気持ちから発する言葉で、「良いように」「上手い具合になるように」といった意味になる。
「よしなに」は漢字表記では「良しなに」「宜しなに」となりますが、通常は平仮名とする場合が多いです。意味は上記の通りで、要するに「これからも良い関係であるように」とお願いをしています。ですから「良い塩梅になるように」「良い状況になるように」であり「良いように」「よろしく」といった意味で解釈されています。使い方としては「よしなにお伝えください」「今後もよしなにお付き合いください」といった大人の社交辞令的な挨拶が多くなり、言われた相手は「了解致しました」「ありがとうございます」と返事をします。よって、相手にお願いをするのですが物事の程度をハッキリとは言わず、互いに阿吽の呼吸に委ねているのです。細かく言わなくても分かるだろうとして「よしなに」で、言われた方も詳しく聞くのは失礼だとして「大凡でこうだろう」で納得をしています。

よしなにの由来

「よしなに」の由来は一説によると日本最古の書物「古事記」とされています。また文献では室町時代の注釈書「成簣堂本論語抄」などに文言が記されています。

よしなにの文章・例文

例文1.IT企業に就職したので英会話が必須だと想像していたが、いざ出社して働き始めると、よしなにといった昔ながらの日本語を使う機会が多くて驚いた。
例文2.コンビニ店員が仕事中に悪ふざけをしていて堪忍袋の緒が切れたので文句を言ったら、奥から年配のオーナーらしき人物が謝罪をして最後に「今後ともよしなによろしくお願いします」と口にした。
例文3.世代がスマホ片手によしなにと使い始めたら、もうビジネスマンは恥ずかしく口にしないだろう。
例文4.実際のところは昭生まれの年配者でもない限り、よしなにを普段使う人は皆無である。
例文5.何度も通ってカタログを置いてもらっては頭を下げ、手土産を持っては頭を下げてを繰り返しやっと契約を結べ、取引先の担当者から「今後もよしなにお願いします」と言われた時は達成感から涙が出そうになった。
「よしなに」を使った例文となります。

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よしなにの会話例

  • うーん、それはどうするか…。取り敢えずはよしなにしておいてよ。

  • じゃあ、今まで通りって事ですよね。了解です。

  • うん頼むよ。あっそうだ、俺明日から連休だから、そこも悪いけど作業の方はよしなにで、よろしくね。

  • 分かりました。

職場での「よしなに」を用いた上司と部下の会話内容です。

よしなにの類義語

「よしなに」の類義語には「適宜」「適切」「適正」「然るべく」「其れ相応」「臨機応変」「ケースバイケース」などの言葉が挙げられます。

よしなにの対義語

「よしなに」の対義語には「不適切」「不適当」「悪化」「ぶり返し」「退化」「雲行きが怪しい」などの言葉が挙げられます。

よしなにまとめ

日本ならではの「断定」でも「否定」でもない曖昧な表現で、良い塩梅や状況や具合となるようにお任せをするのが「よしなに」です。もちろん良くなる事を期待していますが、ハッキリと告げるのは気が引ける場合に「よしなに」とすると双方が丸く収まるのです。

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