三国干渉(さんごくかんしょう)

「三国干渉」とは「日清戦争で勝利した日本へロシア等が圧力をかけ、清から奪った領土を返還するよう勧告した事件」です。明治時代の日本はイケイケだったようで日清戦争も圧勝に終わり、中国から賠償金や領土を勝ち取る事に成功しました。しかし、これを不服や脅威に思ったのがロシアで、フランスとドイツを引き連れて日本へ返還するように求めたのです。

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三国干渉の意味とは

「三国干渉」の意味は以下の通りとなります。
 (1)明治28年、日清戦争の講条約締結後にロシア・フランス・ドイツが日本に遼東半島を中国に返還させた事件。
 (2)日清戦争で勝利し台湾や遼東半島の一部を得た日本に対してロシア・フランス・ドイツが返還するように勧告した事件で、日本は三か国の脅威から従ったが、同時に反骨精神から軍国主義に走りその後の日露戦争で勝利を収める事になる。
”三国”は「ロシア・フランス・ドイツの三か国」、”干渉”は「他人の事に立ち入り自分の意志に従わせる」「国際法で一国が他国の内政や外交に介入する事」で、ロシア・フランス・ドイツが日清戦争で勝利した日本へ圧力をかけて干渉し、清(中国)へ領土を返還するように勧告した事件が「三国干渉」です。これは明治28年(1895年)に起こった出来事で、前年に朝鮮半島の支配権をめぐって日清戦争が起こり、勝利した日本は講条約(下関条約)で賠償金受取・台湾と遼東半島(中国南部)の割譲が決まりました。しかし、ロシアが横槍を入れて、フランスとドイツと共に遼東半島を清へ返還するように日本へ迫り、結果的には日本は受け入れて求めに応じたのです。日清間に無関係な三か国が介入した事から「三国干渉」となり、その背景にはロシアも清への進出を目論見、フランスとドイツもアジア進出で日本が邪魔だった事からそれぞれの思惑が一致し、当時の日本はこの三か国を相手にするのは厳しいので直に従ったが世界的な地位を揺るがす事態となりました。しかし、これを機に日本はさらに軍国化に走り、また遺恨を晴らす思いもあって明治37年(1904年)の「日露戦争」へと繋がっていきます。

三国干渉の由来

「三国干渉」は明治28年に起こった日清戦争で勝利した日本へロシア・フランス・ドイツの三か国が領土返還を求めた事件です。この時代はイギリスが世界最大の軍事大国で、この三か国がアジア進出をはかる狙いも実はイギリスの脅威があったとされています。

三国干渉の文章・例文

例文1.当時の時代背景もあるが三国干渉とは日本にとって歴史的には重要なターニングポイントであった。
例文2.現在のロシアが三国干渉に近い事をアメリカやイギリスにされたら、それこそバイク好きの独裁者が発狂しどんな報復行為をするか分からない。
例文3.三国干渉は歴史の時間で習ったそれぞれの国々の構図を的確に表している浮世絵が有名である。
例文4.日本は三国干渉でロシアなどに花を持たせたが、その悔しさから一層軍事に力を入れていく事になる。
例文5.三国干渉時に流行ったとされる言葉が、復讐を成し遂げる為には苦労に耐える臥薪嘗胆だったそうだ。
「三国干渉」を使った例文となります。

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三国干渉の会話例

  • 質問者アイコン

    ダメダメ。俺は歴史が苦手だから答えられないよ。

  • 回答者アイコン

    歴史だけじゃなくて、数学も英語もダメでしょう。

  • 質問者アイコン

    顔に似合わず酷い事をサラッと言うな。俺だって本当は三国干渉ぐらい知っているよ。たしか…、えーと、三国志に関係したあれでしょう?

  • 回答者アイコン

    それは絶対に違う。スマホで調べてみれば。

歴史の流れから「三国干渉」についての会話をする2人となります。

三国干渉の類義語

「三国干渉」の類義語には「三国交渉」「三国調停」「三国勧告」「列強干渉」「三国同盟」「三国協商」などの言葉が挙げられます。

三国干渉の対義語

「三国干渉」の対義語はありません。補足として「干渉」の対義語は「放任」「放置」「成り行き」「野放し」などがあります。

三国干渉まとめ

以上がロシア・フランス・ドイツが日本へ譲歩するように圧力をかけた「三国干渉」となります。この辺りの歴史的な出来事がいくつも積み重なって世界はバランスを欠き第一次世界大戦へと繋がる前段階とするなら、もしロシアなどが圧力をかけなければどうなっていたのか色々と考えてしまうものです。何よりもそんなロシアが現在は孤立し、日本の方がフランスやドイツと友好関係を築いているのですから皮肉なものです。

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