非債弁済(ひさいべんさい)

不動産や法律にまつわる仕事をしていると、今まで出会ったことのない言葉に出会うこともあります。一般生活を営むうえにおいても、欠かすことができないのが専門用語。今回は非債弁済について、分かりやすく解説していきたいと思います。ボキャブラリーをひとつ増やして、語彙力に自信をつけていきましょう。

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非債弁済の意味とは

非債弁済とは債務がないのにも関わらず、相手に対して弁済をおこなっていくことを意味しています。民法の第705条では非債弁済について触れていて、債務そのものがないことを知りながら弁済をおこなっていた場合、返還請求をおこなうことができないことをルール付けています。

非債弁済の由来

非債弁済に関する言葉は、民法の705条・706条・707条に明記されています。債務の弁済をおこなっていくうえで、やはり免れることができないのが弁済者と当事者に対するトラブルです。このようなケースでは多額のお金や不動産が絡んでいることも多く、返還にまつわる一定の基準を設けることが必要だ…との認識から、非債弁済の民法への記載が認められるようになりました。一般的には債務がないことを知りながら弁済した場合、返還請求は却下されます。けれども相手に脅迫されたり、不利益をこうむることを宣告された場合は、不当に得た利益として返還を求めることを認めています。

非債弁済の文章・例文

例文1.不当利益だとして債務者が、返還請求をおこなっています
例文2.カードローンの返済でミスがあり、非債弁済を申告した
例文3.顧客から非債弁済の声があがっている
例文4.そのケースは、非債弁済には当てはまらないね
例文5.非債弁済の恐れもあるため、慎重な取り扱いが必要だ
債務の取り扱いをどうおこなうか、基本的なルールをまとめたのが非債弁済です。ケースによっては非債弁済と認められることもあれば受理されないこともあるため、関係者は債権の慎重な取り扱いが必要になります。

非債弁済の類義語

非債弁済と似ている言葉に「期限前の弁済」という法律用語があります。期限前の弁済とは契約で定められた弁済期間でないのにも関わらず、期日より前に弁済がおこなわれることを意味しています。弁済者がこの事実をあとから知って告訴したとしても、返還が認められることはありません。ただし錯誤による弁済であった場合は、債権者は返還請求に応じなくてはならないと記載されています。

非債弁済まとめ

不動産やキャッシングなど債権にまつわる仕事をしているとき、頭に入れておきたいのが非債弁済です。非債弁済とは債務がゼロにも関わらず、弁済をおこなうことを意味しています。弁済したあとに返還請求をおこなった場合、事象によって返還が認められるケース・認められないケースが存在します。債権をあつかう業務をおこなうときには、このような詳細な事実をあらかじめ知っておくことが重要です。

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