「阿鼻叫喚」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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阿鼻叫喚(あびきょうかん)

阿鼻叫喚とは残酷でひどい様子や、その様な状況に陥った人が泣き叫ぶ様子を表した言葉となります。普段の会話ではなかなか聞くことない「阿鼻叫喚」という言葉。その響きはなんとなくおどろおどろしい感じがしますし、出来ればそういった場面に遭遇する事は避けたいと思うのが人間心理です。今回は「阿鼻叫喚」という言葉について解説させていただきます。

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阿鼻叫喚の意味とは

「阿鼻叫喚」の意味はとても酷たらしい様子や、そのような状況に陥った人たちが泣き叫ぶ様を表します。戦争などで爆撃を受けた市民、大きな震災などで街が壊滅状態になるような中を逃げまどう人々などを描写する際などに使われたりします。またそこから転じて、もう少し軽い意味合いでは人々が怒号して収拾がつかないような様子を表す際にも使われています。

阿鼻叫喚の由来

「阿鼻叫喚」の由来はもともと仏教用語でした。仏教の八大地獄(八熱地獄)に「阿鼻地獄」「叫喚地獄」というものがあります。阿鼻地獄は別名無間地獄とも言われ、字の通り絶え間なくひたすら焼かれ続け、苦しみを与え続けられる地獄です。叫喚地獄は熱湯の煮えたぎる釜で茹でられ、泣き叫ぶ声を上げ続けるという地獄です。「阿鼻叫喚」とは、このような地獄に堕ちた亡者たちが苦しみ、泣き叫ぶ様子を表す言葉です。

阿鼻叫喚の文章・例文

例文1.爆弾テロによって街は阿鼻叫喚の様を呈した
例文2.玉突き事故の現場は悲鳴が続き、阿鼻叫喚を極めた
例文3.米軍反対の人々が押し寄せ、阿鼻叫喚の基地前となった
例文4.アイドルの握手会に押し寄せたファンで会場は阿鼻叫喚となった
例文5.転職氷河期の時代で新しい仕事が見つからず、阿鼻叫喚の地獄絵図だ
本来の使い方としては例文1、2のように悲惨な様を表すような場合に用いますが、例文3、4のように怒号が飛び交うような場面を表すような場合、また例文5のように比喩的な意味で悲惨な状態を表すような場合にも用いられます。

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阿鼻叫喚の会話例

  • おばあちゃんは子どもの頃戦争を体験したんだよね?怖かった?

  • もちろんだよ。住んでいたところにたくさん爆弾を落とされて、阿鼻叫喚の地獄絵図だったんだよ。

  • 死ななくて良かったね。もう戦争は嫌?

  • そうだね、みんな戦争の怖さを知ってくれると良いのにね。

戦争、災害、交通事故など、まさに阿鼻地獄、叫喚地獄がこの世に現れたかのような状態を表すときに使われます。

阿鼻叫喚の類義語

阿鼻叫喚の類義語は、本来の意味である悲惨な様を表す言葉としては「地獄絵図」、怒号が飛び交うような場面を表す言葉としては「修羅場」などがあります。

阿鼻叫喚の対義語

阿鼻叫喚の対義語は、仏教の言葉で阿弥陀仏がいる場所であり、苦しみのない場所であるとされる「安楽浄土」や何事もなく平に包まれた状態である事を指す「安穏無事」などが挙げられます。

阿鼻叫喚まとめ

この記事では阿鼻叫喚の言葉の由来からご説明させていただきました。もともとは仏教用語にあるとおり地獄の様子を表す言葉で、使い方としてはこの世の地獄を思い浮かべるような悲惨な様を表す際に用いられますが、そこから転じて収拾が付かないような、人々が叫び声を上げているような場面でも用いられます。どちらにせよあまり良い意味合いはありませんので、できるだけ使わずに済ませられると良いですね。

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