鉛筆なめなめ(えんぴつなめなめ)

「鉛筆なめなめ」とは「考え事や計算などで鉛筆を舐める姿から、真剣や努力、或いは数字の帳尻合わせの喩え」です。昔は真剣になると鉛筆の芯を舐める人が多く、その姿は漫画やドラマなどで残されていると思います。これは当時の鉛筆の芯は質が悪かったので舐めると書きやすくなった事から、真剣になって何かを書いたり、数字を修正したりする際の定番表現や仕種だったのです。

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鉛筆なめなめの意味とは

「鉛筆なめなめ」の意味は以下の通りとなります。
 (1)実際に鉛筆の芯を舐める仕種から、苦労して真剣に書いたり考える際の表現でオジサン向けビジネス用語。
 (2)同じくオジサン向けビジネス用語で、(昔は)鉛筆を舐めながら数字の帳尻を合わせた事から、半ば強引に計算が合うようにしたり、多少誤魔化しても収支などを合わせる喩え。
”鉛筆”は「木の軸に黒鉛の芯を入れた筆記用具」、”なめなめ”は漢字表記「舐め舐め」から「舌の先で触れる」で、文字通りに鉛筆の先を舐めるのが「鉛筆なめなめ」です。そこから主に二つの意味があり、一つは鉛筆の先である芯を舐めると湿って黒さが増し文字が書きやすくなる事から、物事を真剣に考えたり書いたりする事です。頭であれこれと考え、途中で行き詰まると鉛筆を舐めて苦労をしている様を表しています。もう一つは、同じく真剣に考えているのですが、数字をズルするというか誤魔化しの表現として「鉛筆なめなめ」となります。昔は庶民といえば鉛筆を使って物事を考えていたので、その数字の辻褄合わせとして収入と支出を合わせるのを「鉛筆なめなめ」と言ったのです。現代はどちらもオジサン向けビジネス用語として、特に後者の数字合わせとして使用される事が多く、職場などでデータや報告書などの修正を「数字を直して」「数字を合わせて」といったニュアンスで、「鉛筆なめなめでよろしく」「鉛筆なめなめしておいて」と言うのです。

鉛筆なめなめの由来

「鉛筆なめなめ」は明確にいつ頃から使われ始めたのか不明ですが、2010年代になって一部の人達の間でオジサン用語やオッサン向けビジネス用語と揶揄されるようになりました。特に女性陣からは職場の中年男性が鉛筆を舐める姿や舐めるという表現に嫌悪感を持たれ、近年はZ世代から理解不能なビジネス用語やオジサン用語としてすっかり定着をしています。

鉛筆なめなめの文章・例文

例文1.部長と課長が顔を近寄らせて話し込んでいると、大抵は鉛筆なめなめなどの悪い相談をしているに決まっている。
例文2.小説家を目指し、夜な夜なパソコンの前で鉛筆なめなめしつつキーボードを叩いているが、とてもじゃないが凡作で誰にも見せられない酷い内容だ。
例文3.今ごろ医者の多くはコロナのワクチン接種で儲けた帳簿合わせで、ニコニコしながら鉛筆なめなめで収支計算をしていると思うと腹立たしい。
例文4.仕事の報告書作成など、鉛筆なめなめの適当で良いのに新しい課長はとても真面目で数字に煩く嫌になる。
例文5.鉛筆なめなめを笑うZ世代は、お菓子を口に運ぶその指を舐めながらスマホを触り続け、渋谷の汚い歩道でも平気で座り込むのだから、やっている事は嫌悪するオジサンと同じかそれ以上に汚いものだ。
「鉛筆なめなめ」を使った例文となります。

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鉛筆なめなめの会話例

  • 質問者アイコン

    昨日の件だけど、やっぱり鉛筆なめなめで何とかやっといてよ。

  • 回答者アイコン

    でも、あまりにも数字が合わなかったら問題になりませんか?

  • 質問者アイコン

    その時はこっちで調整しておくから大丈夫。だって、今の数字で上に正直に報告出来ないからね。

  • 回答者アイコン

    うーん、分かりました。取り敢えずやっておきますので。

職場にて上司と部下が報告書の数字を多少直そうという会話をしています。

鉛筆なめなめの類義語

「鉛筆なめなめ」の類義語には「帳尻を合わせる」「辻褄を合わせる」「折り合いをつける」「調整」「真摯」「努力」「苦労」などの言葉が挙げられます。

鉛筆なめなめの対義語

「鉛筆なめなめ」の対義語には「帳尻が合わない」「辻褄が合わない」「折が合わない」「無駄」「成果」「気楽」などの言葉が挙げられます。

鉛筆なめなめまとめ

真剣に物事を書くや考える、又は数字の帳尻を合わせるといった意味のビジネス用語が「鉛筆なめなめ」です。鉛筆を舐めながら真剣になっているという姿はオジサン世代なら納得できますが、若い世代からするとピンと来ない事から、オッサン向けビジネス用語と揶揄されています。

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