立ちんぼ(たちんぼ)

「立ちんぼ」とは「路上に立ち続け男性客と直接性行為の交渉をする風俗店に属さない売春婦」です。これは東京や大阪などの歓楽街の一部で日々公然と行われていて、主にブホテル付近の公園などに大勢集まるので「立ちんぼスポット」となっています。「立ちんぼ」である女性は10代後半ぐらいから20代半ばが多く男性客は中年というのが典型的で、また事前にSNSで値段交渉などを行っている場合もあります。それぐらい常態化している売春行為の「立ちんぼ」の解説です。

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立ちんぼの意味とは

「立ちんぼ」の意味は以下の通りとなります。
 (1)路上で売春相手の男性客を探す売春婦の別称や蔑称。
 (2)風俗店勤務以外の女性が繁華街の裏通りなどの路上に立ち、お客である男性と自ら直接交渉をして性行為の取り決めをする事。
「立ちんぼ」は正確な意味が定義されていない俗語ですが、基本的には売春行為を行う売春婦の中でも特定の有名スポットである路上などに立って客の男性と直接交渉する女性を指しています。また、その街角に立っている女性が行う性行為を「立ちんぼ」とも言います。よって、要するに路上で客引きをする売春婦であり、その売春婦との性行為が「立ちんぼ」なのですが、この言葉はかなりの差別的な意図がある蔑称でもあるので使い方には注意が必要です。深掘りすると、戦前戦後などの混乱期は「立ちんぼ」が多く社会問題となりましたが、その後は風営法による取り締まりが強化されると風俗店に勤務して合法的な売春行為をするようになり、一部外国人女性などがデリヘルなどに籍を置きつつ路上で客引きをするのを「立ちんぼ」と呼びましたが、その実態はかなり激減したのです。しかし、2020年前後の格差社会やコロナ不景気にネット・SNSの普及に加えて、「トーヨコ」に集まる未成年少女などの気軽な小遣い稼ぎやパパ活などが複雑に絡み合い、新宿歌舞伎町・大久保公園周辺や大阪梅田・地下街などの繁華街では半ば公然と「立ちんぼ」が行われるようになりました。これは言葉悪いですが昔ならある程度の年齢に達した大人の女性や外国人女性がやっていた売春相手を探すのを、今や未成年や20代前半ぐらいの若い女性が平気でやっているのです。もちろんその背景には借金を抱えていたり、風俗店勤務は家族などにバレる恐れがあったり、風俗店という仲介がないので実入りが多く収入が増えるメリットもありますが、その分で危険な目に遭うデメリットとして、例えば何度も繰り返し目立つ存在になるとヤクザなどから金を払うように迫られ、外国人組織などからマークされる恐れもあります。警察も取り締まりを強化しているので、その摘発の様子は度々ニュースとなって報道されますが、結局は再び「立ちんぼ」とお客が集まるいたちごっととなります。その理由は有名スポットとして定着しているのもありますが、要するに法律違反の犯罪ではグレーだからです。未成年は別ですが、大人の女性が路上に立っていてやってきた男性が声を掛けて2人でどこかに向かうのを犯罪と取り締まるのは現実的に不可能で、未成年でも明らかにホテルに入る瞬間や女性側が訴えない限りは男性客を処罰はできません。一応は売春防止法から「客待ち行為」の罰則もありますが、強引な勧誘などをしない限り女性側を罰則するのは困難で、そんな理由からも「立ちんぼ」は黙認状態なのです。

立ちんぼの由来

売春行為は世界最古の職業とも言われるほどなので、「立ちんぼ」も日本では相当昔から行われていたようです。売春や風俗などの歴史はあまりにも複雑なので割愛しますが、現在と同じような「立ちんぼ」は奈良時代が発祥とされています。この時代は現在の風俗店である遊郭を通さないで直接娼婦として路上に立ち客引きをしていた女性も多かったそうです。その後、明治時代などから「長い間立っている」や「街角に立ち車などを押して助け金銭を貰う人」を「立坊」(たちんぼう)と呼ぶようになり、それが売春相手を探す売春婦にも使われるようになったようです。

立ちんぼの文章・例文

例文1.これだけ物価高や実質増税が続けば、立ちんぼも比例して増加して社会問題になっていくだろう。
例文2.立ちんぼスポットを巡礼するのが休日の楽しみになった自分も相当な変わり者だから、未だに独身なのだろう。
例文3.17歳で地元の青森を逃げ出すように家出して歌舞伎町のトーヨコにやってきて、仲間と風邪薬や酒でハイになっては週末は小遣い稼ぎで立ちんぼを繰り返してきたが、20歳前にホストから誘われ某宗教団体に入会し、そこでメキメキと頭角を現して信者を勧誘し今では東京支部を任せられる代表者になったが、やっぱり立ちんぼの刺激が忘れられず再び現役復帰する事にした。
例文4.風俗店の相場よりも立ちんぼの方が安くその場で選び放題なのだから、それは男は利用するだろう。
例文5.立ちんぼ集団を今日は数十人ぐらい発見したが、これからはもっと増えると思う。
「立ちんぼ」を使った例文となります。

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立ちんぼの会話例

  • 質問者アイコン

    この前、用事があって久しぶりに歌舞伎町へ行ったけど、なんか昔のように殺伐としていて怖かったよ。

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    そうかもね。トーヨコとか大久保はもっと物騒だから本当に近付かない方がいいわよ。

  • 質問者アイコン

    あの辺りは立ちんぼも出没するんでしょう?

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    出没どころか有名な立ちんぼスポット。遊び相手を探す男だけじゃなくて、その様子を映像に収めるYouTuberも多いし、欲望が渦巻くとんでもない場所ね。

新宿歌舞伎町の「立ちんぼ事情」について会話をしています。

立ちんぼの類義語

「立ちんぼ」の類義語には「売女」「売春スポット」「街娼」「立ちんぼ女」「遊女」「女郎」「公娼」「湯女」「パンパン」「玄人」「プロ」「夜の女」「商売女」などの言葉が挙げられます。

立ちんぼの対義語

「立ちんぼ」を女性の「売春婦」による性的行為とするなら対義語は男性が男色に性的行為をする「男娼」「ボーイ」、「売春」とすれば対義語は男性客側が金を支払う「買春」となります。

立ちんぼまとめ

風俗店などを介さずに売春婦が路上で男性客を探す行為が「立ちんぼ」です。男性客がやって来るのを歓楽街などの特定場所でずっと立って待っているので「立ちんぼ」となり、近年は未成年などが借金返済や小遣い欲しさに軽い気持ちで始める事も多く社会問題となっています。犯罪や迷惑行為ですが、実際にはグレーというか警察が摘発しても未成年でない限りはお咎めなしとなるので、東京新宿や大阪梅田などでは半ば公然となっていて女性の貧困が原因とする声も強くなかなか解決が難しい日本の闇です。

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