「盾に取る」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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盾に取る(たてにとる)

「盾に取る」とは「自分や相手を守ったり、口論でこちらの有利を主張する材料や口実」です。身を守る為に電柱や壁といった何かしらを”盾”代わりにしたり、口論などで相手のちょっとした過ちのような言葉を反撃材料として一気に攻勢を仕掛けたりするのが俗に言う「盾に取る」で、普段の生活でも使う事が多い言葉ですよね。それでは詳しい解説に入らせて頂きます。

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盾に取るの意味とは

「盾に取る」の意味は以下の通りとなります。
(1)人や物を防御にして陰に隠れ、自分や相手を守る術。
(2)ある物事を言い訳や言い掛かりとして、自分の有利を主張する材料にする事。
(3)「楯に取る」とも書き、「楯につく」「盾にする」も同義。
”盾”は「剣や矢などの攻撃を防ぐ武具」「防ぎ守る手段」、”取る”は「手の中に収める」「手に掴む」「自分のものにする」「除き去る」「集める」などで、物理的な攻撃から身を守る防御と、口論や質問などで言い訳や口実などにするのが「盾に取る」です。前者は例えば、刑事ドラマなどで犯人が発砲をして車や電柱に隠れ身を守る事で、後者は会議などで相手の揚げ足を取るように弱点を突いて攻勢を仕掛けるといった感じです。要するに”盾”といいながらも、守りだけでなく(話し合いの)攻撃も込められています。よって、口実・名目・隠れ蓑・表向きなども非常に近い意味合いとなり、一般人の日々の生活や仕事から政財界などの複雑な人間関係を象徴する際にも何かと使われる言葉となっています。

盾に取るの由来

「盾に取る」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代に栄えた日本文学「俳諧」の「小弓俳諧集」(1699年)などに文言が記されています。

盾に取るの文章・例文

例文1.課長は何かと部長の陰に隠れ相槌だけを打ち、まるで盾に取るだけの能力に突出した役立たずだ。
例文2.取り調べでのらりくらりと対応をしていたが、過去の犯罪歴が発覚するや否や刑事が急に盾に取って言質を求め執拗になったので、こちらも頑固に意地を張り残りは全て黙秘で通した。
例文3.娘を盾に取られて妻から離婚を迫られ、俺には印鑑を押すしか選択肢は残されていなかった。
例文4.町内会の会合は、最初は気藹藹と始まっても結局は次の会長やごみ当番をどうするかなどで揉めていき、口達者な古株が揚げ足を取るように何かを盾に取って片が付く。
例文5.一人でハイキングをしていたら数匹の蜂が襲ってきて、何とかパーカーやリュックを盾に取って逃げ出したが何カ所か刺されてしまい、とんだ災難な休日を迎えてしまった。
揉め事や会議などで「盾に取る」を使った例文となります。

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盾に取るの会話例

  • ただいまー。

  • 遅くまでご苦労様。今日もお疲れね。

  • 会議が長引いてね。上司の性格が盾に取るのが得意だと、本当に疲れるよ。まるで公安や監察のようで、なぜ部下を信用しないのかね。

  • お客に謝り、上司に謝り、サラリーマンは大変ね。

残業で帰宅した夫が妻に愚痴を吐いているという内容です。

盾に取るの類義語

「盾に取る」の類義語には、「出しに使う」「言い訳とする」「免罪符にする」「理由とする」「弁明」などの言葉が挙げられます。

盾に取るの対義語

「盾に取る」の対義語は厳密にはありませんが、強いて挙げるなら「世のため人のため」「実質」「開き直り」「謝罪」「降伏」「陳謝」などの言葉となります。

盾に取るまとめ

「盾に取る」はある物や人を使って自分を守ったり、或いは言い掛かりや口実の材料にする事です。保身の為に自身を守りつつ状況を見ては攻撃に転じるといった感じで、特に会議や交渉事では「盾に取る策」がその場を左右するほど大きな影響力を持ってしまいます。

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