革新(かくしん)
「革新」とは「これまでの習慣や制度などを見直して新しくする事」です。まるで新しい時代が到来するようなドキドキ感もありますが、一方では保守的で旧態依然を好む人達からすると受け入れ難い存在となります。一般的には若い世代は「革新」を好み、老いてくるほどこれまでの経験が無駄になるからと「革新」を恐れますが、政治の世界では若くても保守を好む傾向があり、これは国民性や先進国特有の現象とも言えます。そんな事を思い出させる「革新」についての解説となります。
革新の意味とは
「革新」の意味は以下の通りとなります。
(1)従来の習慣・制度・組織・方法などを改めて新しくする事
(2)現状を変える事や変革する事。
(3)体制や組織が変化してまったく新しいものに生まれ変わる事。
「革新」は従来や旧来から続く制度・組織などをまったく新しい形にする事で、政治や経済などの大きな話題に比例するように使われる傾向があります。例えば、画期的な製品が発表される際には「技術革新」という言葉は絶対のようにセットですし、政治でも保守派の反対として「革新派」となります。厳密には経済面やビジネス用語としての「革新」は実際に新しい技術を編み出したり、それによって人々の生活環境がより良くなると期待をされます。しかし、政治の場合は保守的な現政権や現体制に対するアンチとしての「革新」となるので、現状を打破する勢力として一定の期待は持てますが実際に体制側になれるかというと、それは疑問も生じます。また、「革新」を「新しい改革」というニュアンスで取ると、新しくしたところで必ず事態が好転するとは限らず、逆に悪くなる場合もあります。
革新の由来
「革新」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては小説家・坪内逍遙の著書「小説神髄」(1885〜86年)などに文言が記されています。
革新の文章・例文
例文1.政治とは成熟していくと、革新政党にも保守政党にもまったく期待が持てなくなるのだから嫌になる。
例文2.革新的なアイディアが閃き学校を辞める事にした。
例文3.スマホや製薬会社のCMを観ていると、まるで世界を変えるような革新性をアピールするが、本当に優れた発明とはこれらに頼らない生活だとは気付かない時点で高が知れている。
例文4.完全自動運転の車は技術革新によって現実的になりつつあるが、その前に核兵器搭載の車が恐ろしい国から登場しそうだ。
例文5.役所の下らない慣習すら革新できないのに、国や政治家を革新するのは絶対に不可能だと痛感した。
否定的に「革新」を使った例文です。
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革新の会話例
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ほら見て。最新スマホとタブレットをセットで買ってきた。
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もう、そんなに無駄遣いをして…。
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最新技術が結集した文明の利器だよ。こんな革新的な製品を買わずにいられる?
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いられるって。それも余裕で。そのスマホで何をするって、ゲームやTwitterぐらいでしょう。
新型スマホやタブレットを購入した夫とその妻の会話です。
革新の類義語
「革新」の類義語には、「イノベーション」「革命」「変革」「刷新」「改変」などの言葉が挙げられます。
革新の対義語
「革新」の対義語には、「保守」「伝統」「保留」「前例主義」「お役所仕事」などの言葉が挙げられます。
革新まとめ
「革新」は習慣・制度・組織・方法などを新しくする事で、従来の価値観からの転換や変革となります。よって、新しい技術や発明に政治的な分野で特に使われますが、「革新」の結果として良くなるとは限りません。飽く迄も新しく変わったのが「革新」で、その結果がどうなるかは誰にも分かりません。