徴用工

かつての日本には、戦争に勝利するために国力の全てをつぎ込むという考え方がありました。それは単なる思想に留まらず、国家総動員法という法律として日本に存在していたのです。
これを根拠として、戦時下における労働力不足を補い、強制的に人員を確保する各種制度が作られました。この仕組みにより集められ、軍需工場や炭鉱などで労働に従事した人々を徴用工といいます。

徴用工の意味とは

徴用工とは、国家総動員法に基づく勅令である国民徴用令により集められた労働者のことを指します。この勅令の背景にあるのは、働き盛りの若い男性が徴兵されてしまったことによる労働力不足です。それを解消するために、法の定めにより強制力をもって人員を集め、工場などに配置する手法がとられました。

徴用工の由来

徴用工を生み出す根拠となった国家総動員法ですが、その思想の源流は第一次世界大戦の経験にあります。銃器の発展・飛行機の投入など戦争に新技術が投入されて、必要な物資や戦術が大きく変化したのです。軍事力を強化するには、兵士の育成はもちろん、それを支える多くの技術・物資が欠かせません。
そのため戦争で勝利を掴むためには、国力を全て注ぎ込む挑む必要があるという考えが広まったのです。この考えの下で軍事活動を支援する法律が制定されていき、国民への強制力が生まれることになりました。

徴用工の文章・例文

例文1.私の祖父は徴用工として働いていた。
例文2.徴用工の歴史を調べに図書館に行く。
例文3.ここにはかつて徴用工が働いていた工場があった。
例文4.徴用工時代のつらい記憶がよみがえる。
例文5.ここの従業員はまるで現代の徴用工だ。
余談となりますが、徴用工の扱いについては所説入り混じり、正確なところは分からないままです。徴用の方法、働く場所や人種による待遇面の違いなど様々な主張が成されています。責任問題についても未解決であるという声があり、未だに火種として燻っているのが現状です。

徴用工の類義語

労働力不足を補うため、徴用工と同様に強制力を伴い集められた学徒勤労動員と女子挺身隊が存在しました。文字通り学生や女性を対象としたもので、軍需工場や農場などの従業員として動員されたそうです。
これらは学徒勤労令・女子挺身勤労令という勅令により定められ、強制力があり罰則規定も設けられていました。子供も大人も関係なく全国民が戦争に協力させられていたのです。

徴用工まとめ

徴用工という存在は、ある日突然に生まれたのではなく、歴史の流れ・思想の積み重ねにより生み出されたものです。当時を支配していた帝国主義的な考えが反映された結果とはいえ、国民の権利を制限する奴隷化に他なりません。
国の行く末を決める政治というものは、一度その方向性が定まってしまえば、そう簡単には修正が効かないもの。二度と愚かな選択を許さないためにも、選挙を軽視することなく、自らの意思を示す機会として大切にしましょう。

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