同時履行の抗弁権

同じ仕事を請け負っているにもかかわらず、相手は納品が遅いということはよく聞く話です。後から出したほうが中身の充実さ・仕事の依頼人が求めているものを盛り込むことができるので、相手のほうが有利に働く場合も珍しくありません。その為「相手が納品するまでは自分も納品もしたくない」と考える人も少なくありません。ここでご説明する「同時履行の抗弁権」は、まさにそのような場合に行使したい権利の一つです。以下で詳しくご説明いたします。

同時履行の抗弁権の意味とは

同時履行の抗弁権とは、双務契約(二人以上が同様の業務を受け合うこと)の当事者は、相手が持っている債務(契約内容)を履行するまで、自分の債務を拒むことができる権利=「抗弁権」のことです。互いに契約内容を同時履行する関係にあることから、同時履行するまで契約を行使しない権利が認められているのです。日本の法律では民法第533条にて追求されています。

同時履行の抗弁権の由来

抗弁権とは、先程も解説しましたが、相手方が出した契約内容を一定の条件が揃うまでは(ここではもうひとりが債務を履行するまでは)一時的に相手からの催促を拒否できる権利です。これはあくまで債務履行が確実にできる場合のみに限定されます。
同時履行とは二人以上で債務を行っている時、同時に契約を実行することをいいます。例えば一つの仕事を数人に依頼し、依頼された数人は同日に仕事を納品する、ということです。
同時履行の抗弁権は、納品が遅れたり完成に時間がかかっている時に「その人が債務を履行するまでこちらも債務の履行をしません」と言うことができる権利ということになります。

同時履行の抗弁権の文章・例文

例文1.他社の納品が遅れているので、同時履行の抗弁権を主張した
例文2.同時履行の抗弁権を主張され、納品が遅れている
例文3.もうひとりが支払いをしそうもないのだが、同時履行の抗弁権を主張できるだろうか。別の手がいいだろうか
例文4.同時履行の抗弁権を主張すると言われて焦っている
例文5.同時履行の抗弁権は工業ではありがたい
同等の仕事を請け負う、いわばライバルがいる場合は少しでもリスクは減らしたいと考えます。業種によってはこの権利を有効に活用できる場所があり、権利の主張によって守られる業務も少なくありません。

同時履行の抗弁権の類義語

抗弁権は「条件を成就するまで一時的に拒否できる権利」で、同時履行以外にもいくつか抗弁権を主張できる場所があります。「催促の抗弁権」「検索の抗弁権」また抗弁権の類義語としては「補充性」「連帯保証」があります。同時履行の類義語は「同時実行」です。

同時履行の抗弁権まとめ

同時履行の抗弁権は、納品された商品複数の中から一つを選択する、といった状況で不公平が起きないように作られた権利です。多くの場合は工業で行使される権利と考えるとわかりやすいでしょう。同時履行の抗弁権を主張することで、有利不利が起こりにくくなるという利点があります。同時履行の抗弁権は労働側が主張することができる権利の一つでもあるのです。

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