凡愚(ぼんぐ)
「凡愚」とは「平凡で愚かや愚か者の事」です。現代はスラング的な相手を馬鹿にする言葉が無限のように存在しますが、大昔はまるで馬鹿という言葉にも品格があるように感じ取れるので不思議です。もちろん当時はそんな品格などを意識したとは思えず、それどころか平凡な上に愚かと強烈に蔑む言葉なのですが、時間が経つと何でも美化したがるのかも知れません。
凡愚の意味とは
「凡愚」の意味は以下の通りとなります。
(1)平凡で愚か。愚かな人。愚か者。
(2)有り触れている愚かな様。平凡で優れた点がない事。
”凡”は「全体を通じて」「一般的で目立たない」「普通」、”愚”は「愚か」「馬鹿」「愚か者」で、平凡な上に愚かな様子や人物が「凡愚」です。これは平凡が悪いという訳ではなく、平凡な上に愚かとして良いところが何もないという事です。愚かは「頭が悪い」「馬鹿」「利口ではない」「常識がない」等々な事から、運動神経や外見では普通なのに頭の悪さだけで目立ってしまう取り柄の無さが「凡愚」ではないでしょうか。昔でもかなり厳しく辛辣な言葉で、現代なら馬鹿や間抜けよりも酷い「大馬鹿」「救いようのない馬鹿」「馬鹿の極み」といったニュアンスに近いと感じられます。
凡愚の由来
「凡愚」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては鎌倉時代の禅僧・道元の仏教書「正法眼蔵」などに文言が記されています。
凡愚の文章・例文
例文1.凡愚な反グレ集団が祭り会場で大勢の観客から動画撮影されていても気にせず喧嘩を始めたが、相変わらず少数に対して大勢で一方的に殴り掛かる事しかできず1対1の勝負は怖くて出来ないようだ。
例文2.歌舞伎役者はどんな犯罪をしても殆どお咎めなしの超特権階級で、これには草場の陰から見守るA級戦犯達も警察や検察に対して凡愚と憤りを覚える。
例文3.かれこれ40年ほどの人生の大半を凡愚で生きてきたが、まったく後悔しないどころか来世も同じように生きると決意を固めた。
例文4.一部の凡愚なエリート集団が牛耳るロシアや北朝鮮と中身は同じような極東の斜陽国家は、政府が増税しようが問題行動を起こそうが保守派は歓喜のダンスを踊り続け、不満や悲鳴を上げればよってたかって非国民と罵る人工知能AIも驚くDNAに奴隷精神をインプットされたのが我がサムライ国である。
例文5.夫や父親が権力者なら逮捕されないという特権があるなら、私のような底辺に這いつくばる凡愚にも理解できるように憲法第〇条に平仮名で丁寧に記載してもらいたい。
「凡愚」を使った例文となります。
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凡愚の会話例
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あー、また酒を飲んでしまった…。
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いくら日曜だからって、昼間からそんなに飲んで。あなたみたいな人が馬鹿とか…。
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間抜けとか凡愚って世間は言うんだろ。知ってるよ。でも、酒ぐらい飲まないとやってられない世の中だろ?
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ストゼロだけが苦悩や苦痛を開放してくれるものね。これから土曜や日曜はストゼロ祝日とかに名称変更すればいいのにね?
酒好き夫婦の会話内容です。
凡愚の類義語
「凡愚」の類義語には「愚者」「愚劣」「馬鹿」「迂愚」「阿保」「愚鈍」「馬鹿らしい」「木偶の坊」などの言葉が挙げられます。
凡愚の対義語
「凡愚」の対義語には「賢者」「知者」「利口」「賢い」「知的」「英明」などの言葉が挙げられます。
凡愚まとめ
所謂、平凡な愚か者が「凡愚」です。特別に優れた点がなく、その上で愚かというかなり厳しい表現になっています。馬鹿な態度や様子にその人自身へ向けて半ば呆れるように使いますが、あまりにも多発するとこちらも問題があるので、実は使い方が慎重になる言葉なのかも知れません。