「癒着」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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癒着(ゆちゃく)

「癒着」とは「臓器がくっ付く症状と、それを比喩した政治や経済界などの疑わしい関係の事」です。普通なら離れているべき存在がくっ付くので、そこには何かしらの利権や不正が絡んでいると誰もが勘繰ってしまうものです。特に権力が集中する政治家とは道義的に正しい存在でいなければならず、お金に流されてはなりません。しかし、悲しいかな日本だけでなくどこの国でも企業と政治家の癒着関係は後を絶たず、常に大きな社会問題となっています。そんな国民としては呆れてしまう「癒着」についての解説となります。

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癒着の意味とは

「癒着」の意味は以下の通りとなります。
(1)医学用語で、手術後に器官や臓器が外傷や炎症でくっ付いてしまう状態。
(2)医学用語の臓器等がくっ付く事が転じて、政治家と企業など道義的に問題ありにも関わらず密接関係となる事で、利権や不正などが絡み何かしらに違反する可能性が極めて高い。
「癒着」は主に二つの意味があります。本来は医学用語ですが、一般的には比喩として用いる言葉で、最も多く有名なのは「政界と財界の癒着」「政治と金の癒着」といった政界スキャンダルとした使い方です。医学用語でもそうなのですが、本来は離れているべき腸と腸壁が手術後に癒着する事が多々あるのです。当初は日常生活で大きな問題とならないが時間が経過すると、癒着した部分に違感を覚え、いずれは体調不良を訴えるのです。このような状態になる事も皮肉として、政治が一番多いですが他にも建設業界の談合、五輪関連の怪しい金の流れ、病院と製薬会社の賄賂、モリカケ問題などで「癒着」が度々ニュースや週刊誌を賑わすのです。公平であるべき立場や違反を取り締まる側に金を渡せば、不正は黙認され何でもありになってしまうので、いくら日本が法治国家といっても肝心な部分はズブズブで、「癒着」によって両者がおいしい思いを共有しているのです。時々報道される事件ないし疑惑は、あくまでも氷山の一角で日本から「癒着」を全て無くすのは残念ながら不可能に近いです。それこそ、どんなに医療技術が発達しても「癒着症状」が起こるのと同じという事です。

癒着の由来

「癒着」の正確な由来は不明ですが、文献としては江戸時代の教科書となる官板「玉石志」(1861年〜64年)などに文言が記されています。

癒着の文章・例文

例文1.政界の癒着が取り沙汰されても、肝心の疑惑の張本人はまったく気にせず、それどころか次の選挙も余裕で勝ってしまうのだから地元住民の頭の緩さは何とも表現のしようがない。
例文2.国の癒着ばかりが取り上げられるが地方はさらに酷くて、警察と民間の癒着は日常茶飯事でそれこそゴルフ場に張り付き入口で撮影をすれば面白い写真がいくつも撮れる。
例文3.ドラゴン桜に感銘を受け東大に受かった若者も、それから何年もしないで癒着される側になるのだから、頭が良くて狡賢く金を懐に入れて人生は上々だろう。
例文4.某お笑い芸人が笑いについて語るが、大手事務所はテレビ局と癒着関係で出演するタレントは子分の後輩ばかり。裸の王様と知らずに権力を振りまき、誰からの批判も受け入れずに笑いの天才と呼ばれて悦に入るが、今の子供達にはまったくウケていない現実を無視する。
例文5.勉強している子供に将来何になるのと訊いたら、建設会社に就職して絶対にバレない隠密な癒着を役人と繰り返して出世し、その後に建設利権を受け継ぎ地元で何期かやり、次に国政に出てキャッシュバックを相場より安くして媚びを売り長期に渡って地盤を築き、そのまま子供に譲って院政を敷くと言い放ち、これは笑うべきなのかと頭が痛くなった。
政治の「癒着関係」などの例文となります。

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癒着の会話例

  • 術後、叔父さんの症状はどうなの?

  • 大分落ち着いたけど、さっきまでは癒着の痛みを訴えていたのよ。

  • でも官僚になって散々癒着で良い思いをした叔父さんが、病気になって今度は癒着で苦しむんだもん。人生とは皮肉だよ。

  • まあね。時代が時代なら逮捕されてもおかしくなかったけど、運が良かったのよ。でも天罰が当たったのかも知れないわね。

入院している元官僚の叔父について夫婦が会話をしています。

癒着の類義語

「癒着」の類義語には、「悪しき慣例」「一蓮托生」「共犯」「共存共栄」「不正行為」などの言葉が挙げられます。

癒着の対義語

「癒着」の対義語には、「乖離」「剥離」「齟齬」「ミスマッチ」などの言葉が挙げられます。

癒着まとめ

「癒着」は医療用語で臓器などが炎症によってくっ付く事で、そこから政治と経済界が違法献金などで密接関係になるなど本来は離れているべき関係性が壊れて結びつく状態です。医療関連としても使われますが、一般的には比喩として政治や大企業の不正として「癒着」を使うのが最も多いので、どうしても悪い印象を持たれる言葉となっています。

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