「未曽有」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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未曽有(みぞう)

「未曽有」とは「今まで一度も経験ないような非常に珍しい事」です。大災害が発生すると、ニュースや新聞で「未曽有の危機」という言葉が何度も使われますが、これは何も煽っている訳ではなく、それぐらいとんでもない出来事が起こったという事なのです。大勢の人々がかつて経験した事がない事態となり、それぐらい大変な危機に直面しているので注意するようにと喚起をしています。そんな「未曽有」の解説となります。

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未曽有の意味とは

「未曽有」の意味は以下の通りとなります。
(1)今までに一度もなかった事。非常に稀で珍しい事。
(2)極めて稀な事態や珍事で、自然災害や不祥事などで特に使われる表現。
(3)仏教経典を12に分類した十二分経の一の事。
(4)「未曾有」とも書き同義。
”未”は「未だ」「まだ…しない」、”曽”は「かつて」「これまで」、”有”は「有る」「存在する」「持つ」「また」で、「未だかつて有らず」と読み下しするのが「未曽有」です。元々は「奇跡」という意味の仏教用語で、「奇跡」は不思議な現象など滅多に起こらない出来事なので、そこから上記のような非常に稀な出来事という意味になりました。しかし、現在の使い方としては、本来「奇跡」なら良い意味合いで使うべきと思えますが、自然災害や経済危機などネガティブな表現で「未曾有」を使うのが一般的です。他にも少子高齢化や地球温暖化など大きな規模での好ましくない事態で用いられます。

未曽有の由来

「未曽有」の由来は、仏教用語の語源とされる古代インド言語・サンスクリット語「abbhuta」(アドゥブタ)を漢訳したものです。

未曽有の文章・例文

例文1.近年の集中豪雨被害は未曽有の災害という言葉では片付けられないほど、数十年レベルの出来事が毎年のように発生する恐ろしさとなってしまった。
例文2.中途半端に投資をかじっているので、これまでの歴史のようにいつか未曽有の金融危機が起こり、株価や為替が大暴落するのではと危機感を抱いている。
例文3.ハザードマップを見るとどこに住んでも未曽有の被害が起こってもおかしくなく、日本という狭い領土で地震も多いと安心安全な場所はどこを探してもないのかも知れない。
例文4.未曽有の事態を想定した究極めいた防災訓練が必要だと、切に思ってしまう。
例文5.温暖化にコロナに震災と、戦争が終わり平になったはずなのに未曽有の危機がここまで迫ってきている。
様々な危機として「未曽有」を使った例文です。

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未曽有の会話例

  • 東日本大震災から10年が経過だって。

  • もうそんなに経つのか。早いものだね。

  • あの震災は未曽有の複合災害って言われて、大震災が起こると津波に原子力発電所の事故と最悪レベルな事がいくつも同時進行で発生するんだよね。

  • 私はトラウマで今でも思い出したくないもの。でも、もし真夏に起こったら、炎天下や集中豪雨も重なるかも知れないでしょう。もう地獄よね。

震災など自然災害について男女が会話をしています。

未曽有の類義語

「未曽有」の類義語には、「前代未聞」「前例がない」「類のない」「空前」などの言葉が挙げられます。

未曽有の対義語

「未曽有」の対義語は厳密にはありませんが、敢えて挙げるなら「通常」「頻繁」「日常」「常習」「普段」などが近い意味合いとなります。

未曽有まとめ

「未曽有」は今までに一度も経験した事がない自然災害など、非常に珍しいという意味の言葉です。珍しいと言っても基本的にはネガティブな表現となるので好ましい出来事や嬉しい事で使わず、株価が類を見ないほどの暴落をしたり東日本大震災クラスのとんでもない事態を「未曽有の事態」や「未曽有の危機」と表現します。

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