「家に鼠、国に盗人」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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家に鼠、国に盗人(いえにねずみ、くににぬすびと)

鼠を使った諺では「窮鼠猫を噛む」が代表的ですが、「家に鼠、国に盗人」という諺を知っていますか? 中々興味深い意味が込められているので、こちらを気に入る人も増えるのではと個人的には思っています。それでは解説を始めさせて頂きます。

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家に鼠、国に盗人の意味とは

「家に鼠、国に盗人」の意味は以下の通りとなります。
(1)家には鼠がいて外(国)には盗人がいる事から、どんな世の中でも悪人(や鼠)は絶えないという喩え。
(2)世間や物事には、自分に害する者(物)が必ず潜んでいるという教え。
(3)どんな所にも悪い人は必ずいる。物事の内部には害をなすものがあると説く。
(4)反対にした「国に盗人、家に鼠」も同義。
家の中には鼠がいるように、国という国家には鼠のような泥棒が存在する。家だろうと国家だろうと、人の物を盗み食いつぶす害を与える存在は居るものという喩えや教えが「家に鼠、国に盗人」です。また、犯罪としての大小に差はあっても、盗人はどこにもいる。悪人は絶える事はないとなります。だから、注意すべきとも取れますし、逆に他人をそこまで信用するなとも解釈できます。また、悪い人もいるから良い人もいる。どちらかだけが全てではなく、様々な人がいるのが世の中とも読み取れますが、行間を読むようにそれぞれが理解するのも、この諺の面白いところです。

家に鼠、国に盗人の由来

「家に鼠、国に盗人」は、鎌倉時代の文学作品「徒然草」の「身に虱あり、家に鼠あり、国に賊あり」が由来となります。それが江戸時代後期の諺辞典「譬喩尽」に歌や流行歌などと一緒に収められ、その中にこの諺も掲載されていたようです。さらに遡ると、鼠を題材にした諺は、中国だけでなく西洋を起源とするものも含まれます。因みに”泥棒”を意味する「盗人」も由来・語源が正式には分かっていません。時代も含めて諸説が入り乱れ、そのどれもが信ぴょう性が薄く未だに解明されていません。

家に鼠、国に盗人の文章・例文

例文1.家に鼠、国に盗人が要ると思って人付き合いをすれば、裏切られてもショックは小さくてすむ。
例文2.家に鼠、国に盗人と昔の人は言ったもので、どんな世界でも悪巧みを考える人はいるのだ。
例文3.庶民生活が困っているのに、国家公務員は年々給料が増えて安泰しているのを見ると、家に鼠、国に盗人と一言文句をぶつけてみたくなる。
例文4.家に鼠、国に盗人とは言い得て妙で、これだけ様々な人が集まれば善人ばかりでなく悪人も少しはいるものだ。
例文5.庶民ほど家に鼠、国に盗人と感じるのは、いつの世も同じである。

「家に鼠、国に盗人」を社会風刺的に使った文章例です。

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家に鼠、国に盗人の会話例

  • 警官や公務員の汚職などが報道されると、少し斜めに思いませんか?

  • 逮捕されたのはほんの一握りで、大半は見逃してもらっているって事?

  • 違いますよ。良い人とされる公務員でも悪い人がいる。どの世界でも、善人ばかりではないって言う事です。ところで、こんな諺がありましたよね?

  • えーと、確か鼠を使った…、家に鼠、国に盗人だね。

公務員が逮捕される事件について、「家に鼠、国に盗人」と結論付ける会話をしています。

家に鼠、国に盗人の類義語

「家に鼠、国に盗人」の類義語には、「頭の黒い鼠」「稲荷の前の昼盗人」などの言葉が挙げられます。

家に鼠、国に盗人まとめ

「家に鼠、国に盗人」は、家には鼠が食い物を食べ、国には泥棒が存在する事から、規模の大きさには関係なくどんな世界にも悪人は存在するという喩えです。物事の内部には、害を及ぼす人がいるので注意すべき、という教えともなるので、人々に注意喚起を促しています。

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