「ペーソス」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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ペーソス(Pathos)

「ペーソス」とは「悲哀や苦悩など物悲しい感情」です。楽しい事や嬉しい事もありますが、それよりも悲しい事や辛い事の方が多いのが人生というものです。だから、悲しみの方が大勢に共感され、そんな相手を察する事もできます。それでは悲しい感情である「ペーソス」の解説となります。

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ペーソスの意味とは

「ペーソス」の意味は以下の通りとなります。
(1)情念。悲哀。哀感。
(2)強い感情の動きで情熱や熱情や激情など。
(3)身に迫る悲しい感じやしんみりとした哀れさ。
(4)物悲しい情緒や苦悩。
「ペーソス」は元々はギリシア語の「pathos」(パトス)で、それを英語読みにして「ペーソス」となります。「パトス」の基本的な意味は上記の「ペーソス」と同じですが、英語である「ペーソス」となる事でやや拡大解釈がされているのは否めません。強い感情としながらも、どこか物悲しい情緒であったり哀愁といった人間の弱さや切なさ、或いは共感を呼ぶような侘しさ的な言葉が「ペーソス」で、特に映画や舞台や小説などの世界では微妙な表現として使われる事が多いです。また、人の心をませる可笑しさや上品な笑いといった意味の「ユーモア」の対義語となる事からも、人間の本質に訴えるような悲しみやセンチメンタル的で感傷的な言葉と受け取れます。よって、「ペーソス」とは簡単に言えば「悲しさ」ですが、もう少し掘下げて「悲哀」「もの悲しさ」「哀れ」「苦悩」とした方がさらにしっくり来る表現となっています。

ペーソスの由来

「ペーソス」の由来は上記の通りギリシア語の「pathos」(パトス)ですが、残念ながらそれ以上については分かっていません。古代ギリシア神話などから誕生した言葉と推測できますが、詳細は不明です。文献としては明治時代の小説家・坪内逍遙の「小説神髄」(1885年~86年)などに文言が記されています。

ペーソスの文章・例文

例文1.休み時間もずっと一人でいる彼には、ペーソスな空気が漂い誰も近付く事はできない。
例文2.惣菜工場で深夜働く人達には独特なペーソスもあるが、それが絶妙なスパイスとなって大勢の腹を満たしているのは紛れもない事実だ。
例文3.大金を掴んだ成功者もどこかペーソスを匂わせると、単なる成金というよりも苦労してきたと思わせて、相手から信頼を勝ち取れるテクニックだ。
例文4.離婚をして清々しているのに、少し黙るだけで周囲が勝手にペーソスだと誤解をしてくれるから大変楽だ。
例文5.昔は深夜のコンビニやファミレスに漫画喫茶ではペーソスが溢れていたが、コロナはそんな者達の居場所まで軽々と奪い取ってしまった。
様々な哀れさとして「ペーソス」を使った例文です。

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ペーソスの会話例

  • 年を重ねるほど、冬の寒さは沁みるね。

  • そうね。給料やボーナスが少ないと懐も寒く、そこに老いも感じて一層と色々と考えてしまうわよね。

  • 二人してペーソスになっても仕方がないけど、人生とは良い事よりも悪い事の方が多いからね。

  • まあ、来年こそは良い事があるように願いましょう。

悲哀を感じさせる中年夫婦の会話となります。

ペーソスの類義語

「ペーソス」の類義語には、「センチメンタル」「ノスタルジー」「遣る瀬無い」「悲痛」「切ない」「空しい」「憂い」などの言葉が挙げられます。

ペーソスの対義語

「ペーソス」の対義語には、「ユーモア」「ウィット」「洒落」などの言葉が挙げられます。

ペーソスまとめ

「ペーソス」は悲しみ全般を意味する言葉ですが、悲哀や哀感といった物悲しさを漂わせるのがより相応しいです。笑っていたり楽しそうにしている人でも、どこか悲しい雰囲気を漂わす事もありますが、そんな何とも言えない情緒が「ペーソス」です。

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