轍が残る砂浜

轍(わだち、てつ)

「轍」は、世代によって想像するものがまったく違う、その差が激しい言葉ではないでしょうか? 若い世代には人気漫画のタイトルに使われる言葉、40代前後などにとってはコブクロの名曲、また小説や映画などの名作にも「轍」を使った作品が多数ありますよね。本来の意味は、車輪の跡や筋道といったものですが、その先に何があるのか期待させる言葉として作品タイトルに用いられやすいのではないでしょうか? そんな「轍」の解説となります。

轍の意味とは

「轍」の意味は以下の通りとなります。
 (1)車が通った後に残る車輪跡。
 (2)筋道、行き方、以前にあった例、昔の例、前例など。
 (3)前人(先人)と同じ(悪い)結果になる。
 (4)「轍」の音読みが「テツ」、訓読みが「わだち」になり、基本的に意味は同じ。
「轍」の意味はこの様になりますが、普通に考えるとそこまで意味深にも感じませんよね。多くの作家や音楽家など芸術家に愛される言葉とは思えないものです。特に、単なる車輪跡では重みもないです。ですから、実際に作品タイトルなどに使用されるのは、良くも悪くも偉大なる先例や先人との同じ道を辿ってしまう、またはそれを避けるという際に用いられる表現となります。良くあるのが「同じ轍(テツ)を踏む」で、これは同じ失敗を繰り返す時に例えられます。少し難しい言葉ですが、元の意味となる先人が進んだ車輪跡を当人も進んでいるので、結果は同じと解釈でき、その中でも悪い結果に対して使われる言葉となっています。

轍の由来

「轍」の正確な由来は分かっていません。諸説ある中でも、轍は車輪跡なので、その車輪は鉄で出来ている事や”テツ”と読む事からも、鉄の歴史と関係深い言葉であるのは間違いありませんが、直接的な関係やいつ頃誕生したのかが不明です。関連する言葉として、轍魚・轍鮒などがあります。また昔の文献としては、日本の古典文学「太平記」(1318年から)に「今日は轍(テツ)に伏す涸魚〜」などの一文が残されています。

轍の文章・例文

例文1.自営業を倒産させた父と同じ轍を踏まない様に、仕事は安定抜群の公務員を希望した。
例文2.田舎のあぜ道を運転していたら、轍にハマってしまいJAFを呼んで助けてもらった。
例文3.数学のテストは、毎回同じような間違いを繰り返す。自分ほど轍を何度も踏むのも珍しいタイプだ。
例文4.人生の成功者をそっくり真似できるので、轍の上を歩くのは容易なものだ。
例文5.努力が足りないのか間抜けなのか、轍を踏むように転落人生を歩んでいる。

「轍」でも「轍を踏む」となると、よりネガティブな失敗をする例文となります。

轍の会話例

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    轍という言葉が使われている小説って知っています?

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    血の轍とかでしょう。ドラマも見たよ私は。

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    他にも、小説や曲などの作品名で多く使われますよね。どうしてか分かります?

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    うーん難しい(笑)。でも、轍が使われると素直に魅力がありそう、面白そうって思ってしまう。ミーハーなのもあるけど、過去との因縁などもあると思えるし、それをどう主人公が向き合うのか、言葉から妄想が膨らむなー。

「轍」を使った作品について、男女が会話しています。

轍の類義語

「轍」の類義語には、「二の舞」「同轍」などの言葉が挙げられます。

轍まとめ

「轍」は音読み「テツ」、訓読み「わだち」と読む、非常に意味深い言葉です。意味としては、車輪跡、筋道、先人と同じ結果などで、有名な「同じ轍を踏む」は先人と同じ失敗を繰り返すとなります。その先人や先例が、あまりにも大きすぎるほど同様の結果となりやすく、またその因縁めいたものが人々の関心を抱かせるので、小説などの作品タイトルに多く好まれる理由ではないでしょうか?

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