この医者の治療は荒療治で怖い

荒療治(あらりょうじ)

「荒療治」とは、何か訳ありな事情があるので、正式な治療の代わりに致し方なく受けているイメージがありますがどうでしょうか? 他にも、従来の方法では上手くいかない時にとんでもない方法を導入する際に「荒療治」と言われますよね。そんな少々荒々しい響きがある「荒療治」についての解説となります。

荒療治の意味とは

「荒療治」の意味は以下の通りとなります。
 (1)患者の苦痛などを無視した、荒っぽい治療。
 (2)見掛けが荒っぽい治療。
 (3)主に外科医による、治す事を優先した手荒な治療方法。
 (4)物事を立て直す思い切った方法・処置を導入し改革する事。
 (5)残忍な方法で殺したり、傷付ける。二度と歯向かえない、敵対しないように暴力や相応行為で痛めつける。相手に非道行為を行う。

基本的には医療関連用語といっても差し支えないのが「荒療治」ですが、それ以外にも物事を収める為の行動全般についても呼ばれます。よって、患者の気持ちなどを配慮せず荒っぽい治療を「荒療治」となりますが、これはかつては麻酔が希少だったので、用意できなくても治療をするとそれが患者にとっては苦痛なのでそう呼ばれたとする背景もあります。また、医療以外の面でも困難に追い込まれた状況を立て直す為にこれまでと違う方法を導入すると、旧体制にとっては「荒療治」以外の何ものでもありません。他にも、暴力的な行為で相手を痛めつけるなども「荒療治」の一つとなります。まとめると、医療にしろそれ以外の行為にしろ、悪い部分を直す為の手段であり、その結果の為には多少手荒くなるのも仕方がないと見てとれます。因みに「荒治療」は誤字であり間違いで、「荒療治」が正しいです。

荒療治の由来

「荒療治」の由来は、残念ながら分かっていません。中国語にも「荒療治」や「療治」はなく、その代わり「治療」と同じ意味の言葉はあります。よって、「治療」が反対になり「療治」となったのは推測できますが、具体的な時期などは不明です。文献としては、江戸時代中期の戯作者・木室卯雲による咄本「鹿の子餠」に「荒療治」(1772年)を使った一文が残されています。

荒療治の文章・例文

例文1.子供の頃は父親から厳しい躾けと称する荒療治を受けた記憶があるが、今では虐待で大問題になるだろう。
例文2.荒療治は今では少ないが、ヤクザや不法滞在者が一般の病院に通えないので、怪しい医療機関で仕方なく行ってもらうイメージだ。
例文3.今の日本の行政機関に必要なのは、抜本的な改革でありそれが荒療治でも導入すべきだ。
例文4.戦時中などは荒療治が至るところで行われていたので、一概に悪いと決めつけるのは良くない。
例文5.昔の漫画を読むと、脱臼や虫歯治療などは荒療治でオーバーに描かれている事が多い。

「荒療治」は必要悪のようなイメージがあるので、そんな例文となります。

荒療治の会話例

  • 質問者アイコン

    この前、急に歯が痛くなり急いで歯医者に出向いて、治療をしてもらいました。

  • 回答者アイコン

    虫歯だったの? ダメだよ、毎日歯磨きしてケアしないと。

  • 質問者アイコン

    それが藪医者なのか、診療中だけでなく今でも歯が痛くて。もしかしたら、荒療治でもされたのかなー?

  • 回答者アイコン

    今時それはないでしょう。それより、今度は別の歯が痛いんじゃないの? 虫歯は一本治しても、何本もあるみたいだからね。

虫歯になった男性が、痛さが残る事から「荒療治」だったのではと疑いを持っている会話です。

荒療治の類義語

「荒療治」の類義語には、「無造作」「手前療治」などの言葉が挙げられます。

荒療治まとめ

「荒療治」はいくつかの意味を持つ言葉ですが、基本的には患者感情を無視した手荒な治療という意味です。他にも、大胆な処置や改革、さらには手荒な暴力や残忍な殺しまでも含めた意味があるので、実に幅広い言葉です。

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