立つ鳥跡を濁さず

古くから人間の去り際や引き際については、諸説いろいろな事が言われていますが、そんな言葉を表す言葉も使われていますので、覚えていきましょう。

立つ鳥跡を濁さずの意味とは?

立つ鳥跡を濁さずという言葉は、ある場所や環境から去る時には極力綺麗にしてから居なくなるべきだという意味で使われます。同様に、去り際を綺麗にする(した方がいい)という意味で用いられることもあります。

立つ鳥跡を濁さずの意味の由来

この言葉は、春や秋の季節に日本に飛来してくる白鳥が由来で生まれたと言われています。こういった故事成語の類には、元は中国からきているものも多いですが、この立つ鳥跡を濁さずは日本で生まれたとされてます。
前述の白鳥が去って行った後は、エサや糞などを散らかしていることなく、綺麗な水面そのものだったことから、人間もかくあるべきだと作られた言葉です。中国にも似た意味の「好来好去」という故事成語がありますが、最初から最後までしっかりとするべきという解釈になり、立つ鳥跡を濁さずとは多少意味が異なります。

立つ鳥跡を濁さずの文章・例文

例文1. 嫌なことがあったが、立つ鳥跡を濁さずの通り、事を荒立てることなく退社する
例文2. 立つ鳥跡を濁さずと言うように、余計なことは言わずに居なくなるべきだ
例文3. この有り様は何だ?立つ鳥跡を濁さずという言葉を知らないのか?
例文4. 納得はいかないが、最後なので遭えて追求しないでおく。立つ鳥跡を濁さずと言うように
例文5. 長年住んだアパートから立つ鳥跡を濁さずの言葉通り、綺麗にしてから出て行った
この言葉が去り際が綺麗だったという意味で使われるものなので、似たような例文が多くなってしまいますが、どれだけ自分にとって酷な場所や環境だったとしても、最後くらいは綺麗にして去るべきだという本来の意味通りです。

立つ鳥跡を濁さずの類義語

立つ鳥跡を濁さずの類義語として一番近いと思われるのは、「原状回復」という言葉です。こちらは四字熟語ですが、主に企業がテナントとして入っていた貸しビルの一室などから出て行く時に、入った時の状態に回復させてから出て行くことを表します。
ただし、この場合は最初からの契約により、それが入居の条件となっていることがほとんどなので、立つ鳥跡を濁さずの本来の意味(言われなくてもかくあるべきだ)とは若干意味合いが違うかも知れません。尚、「飛ぶ鳥跡を濁さず」という言葉を聞くことがあります、この立つ鳥跡を濁さずの誤用です。これは、「飛ぶ鳥を落とす勢い」とごっちゃになってしまったと結果だと考えられています。

立つ鳥跡を濁さずのまとめ

立つ鳥跡を濁さずとは、日本人ならではの去り際の美しさを表す言葉だと言っていいでしょう。それこそが美学だとも言えるほどで、強制されることなく、それが当たり前だという日本人の意識の高さを表すのに相応しい言葉です。

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