産業空洞化を議論する

産業空洞化(さんぎょうくうどうか)

産業空洞化とは,聞いたこともあるかと思いますが,経済用語・ビジネス用語の一つで,国内の産業活動が海外に流出してしまうことを言います。 その使い方や意味についても、詳しくわかりやすく解説していきます。

産業空洞化の意味とは

産業空洞化とは,国内の産業活動のうち,特に製造業が海外進出に伴って生産拠点が海外に移転することにより,日本国内での製造活動・工場が減少して国内産業が衰退していくことことです。

産業空洞化の由来

産業空洞化については,80年代の半ばころから日本では議論され出しました。85年のプラザ合意(先進国蔵相・中央銀行総裁会議による為替レート安定化に関する合意)の後,円高が急激となったため輸出品が価格競争力を失ったことから,企業が海外での現地生産を本格化させました。そしてその後のバブル経済が崩壊した後の90年代,安価な労働力を武器に,世界の生産基地として躍進してきた中国の台頭があります。90年代後半,中国への生産拠点の移転が,日本が得意としてきた電気や機械産業などハイテク部門にまで及ぶに至り,国内雇用の縮小と技術流出としての問題が社会的に顕在化してきました。

産業空洞化の文章・例文

例文1.産業空洞化は日本経済の大きな課題と言える
例文2.産業空洞化は雇用の問題とも密接に関係している
例文3.日本のものづくり技術が産業空洞化により失われる。
例文4.産業空洞化は地域衰退の原因にもなっている
例文5.産業空洞化は産業の高度化のきっかけともなる
産業空洞化は,世界的経済の中での雁行型発展論といわれる産業発展の世界的流れからは当然に起こるべきものとして考えられています。

産業空洞化の類義語

産業空洞化に関連する言葉としては「雇用空洞化」という言葉があります。ものづくり企業の生産拠点の海外移転により,国内の工場などが閉鎖され,そこで働いていた人たちの雇用・仕事が失われる現象のことです。

産業空洞化まとめ

産業空洞化は世界規模の産業発展の流れの中で,当然起こるべくして起こる現象とも考えられていますが,それにより国内の雇用の減少や,技術流出による製品の国際競争力の低下など,経済に与える影響は大きいと考えられます。そこで,国内に残る部分の高度な技術開発などが重要視され,空洞化をドーナツ型とすると,真ん中が空洞とならないピザ型となる,生産と開発拠点の分業を目指していくなどの取組が行われており,また中国などの労働賃金の上昇により,海外生産のメリットが薄れてきたこともあり,再び生産拠点を国内に戻すといった回帰現象の流れも生じつつあります。

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