涅槃寂静の境地に至る

涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

煩悩を消すことは、人間であれば非常に難しいことです。一つ欲を解消しても、次から次へと良くは生まれます。しかしこの欲望が消えた時、人間は新たな境地に至ります。それを目指したのが仏教であり「涅槃寂静」もこの仏教の言葉の一つです。また漢字文化圏では数の単位としても使う言葉で、言葉が付いている数の単位の中では最少となる言葉です。ここでは「涅槃寂静」の意味や由来、類義語などについて詳しく解説します。

涅槃寂静の意味とは

涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)とは、仏教用語の一つです。煩悩が消え去った悟りの世界は、安らぎの境地であるという意味を持っています。良くも悪くも様々な意味で人間を縛る物事から開放され、完全な自由を持ち、そして何にも捕らわれない世界に変わるのです。

涅槃寂静の由来

先程も触れたとおり仏教用語であり、涅槃=悟りの世界は静かで穏やかな場所であることを指す言葉です。「諸行無常」(全ては一定のものではない)ことを自覚した姿でもあり、流れがあることを知り、欲望を捨てて流れるままに生きる部分に達した状態の姿と言えます。仏教における三法印・四法印の一つであり、仏教が他の宗教とは根元となる精神が異なることを表しています。「瑜伽師地論」(ゆがしじろん)という大乗仏教唯識派の重要文献で登場しました。

涅槃寂静の文章・例文

例文1.涅槃寂静に達し、恐れることは無くなった
例文2.修行をしても涅槃寂静に至るのは難しいことだ
例文3.涅槃寂静とも言える世界観を持った人に出会った
例文4.涅槃寂静ほどに小さい世界が、科学で見えるようになる
例文5.涅槃寂静に至るには、相応の苦しみもある
宗教用語、専門用語のひとつなので、日常の会話や文章として使うことはほとんどありません。あえて使うとすれば、数の単位としての「涅槃寂静」を使うことがあるかどうかとなります。しかしこちらも最少の数を表現しているため、使う場所が非常に限られてしまいます。読み物に使われていることがあるため、読むために必要な言葉の一つとして記憶しておくと便利です。

涅槃寂静の類義語

意味が似ている類義語はありませんが、同じく仏教の根元部分を表現する言葉には「諸行無常」があります。すべてのものは常に変化しており、一見同じ状態ではあっても、全く同じ状態のものは無いという意味を持っています。

涅槃寂静まとめ

全てが無となるという意味であるためか、数を表現する言葉の、更に最少の数字をいいます。無となることは失うと言うよりは、同化して一体となるといった状態に近い言葉です。仏教の考え方を一つの言葉に凝縮した、一滴の水のような言葉と言えます。

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