槌で庭を掃く(つちでにわをはく)

「槌で庭を掃く」とは「お客を手厚くもてなす事と、愛想を振る舞う機嫌取りの事」です。お客を歓迎する態度とご機嫌取りな媚び諂う二つの意味となりますが、要は自分がしている態度とその姿を見ている他人の印象といったところでしょう。自分では良かれと思っても、第三者からすると滑稽に見えるというギャップは多々あるものです。それでは「槌で庭を掃く」の解説となります。

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槌で庭を掃くの意味とは

「槌で庭を掃く」の意味は以下の通りとなります。
(1)急な客に慌てふためきながらも手厚くもてなす事。
(2)客を手厚くもてなす事が転じて、露骨に愛想良くしたりご機嫌を取る喩え。
(3)「槌で庭にて箔を打つ」「横槌で庭を掃く」「才槌で庭掃く」も同義。
”槌”は「物を叩く工具」「木槌や金槌など」、”庭”は「屋敷内のある程度の広さがある地面」「物事が行われる場所」「家の中の土間」、”掃く”は「ほうきでゴミを払い除く」「はけや筆でさっと塗る」で、本来はほうきを使用するべきなのに槌を使って思わず庭の掃除をするほど混乱・慌てている様を表現したのが「槌で庭を掃く」です。そこから、急な客に驚きながらも歓迎してもてなすという意味であり、またそれぐらい歓迎する姿が露骨なので、お世辞・追従・愛想良くする喩えともなります。例えば、ワンマン経営な会社だと社長に気に入ってもらおうとご機嫌取りな部下ばかりなので、そんな媚ばかりする上司などの姿を新人や女性社員は「また課長が槌で庭を掃いている」と嫌味っぽい表現となります。よって、太鼓持ち・調子者・媚び諂う・イエスマンなども似たような意味合いとなります。

槌で庭を掃くの由来

「槌で庭を掃く」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代発祥の文芸形式「浮世草子」の「好色訓蒙図彙」(1686年)などに文言が記されています。

槌で庭を掃くの文章・例文

例文1.いきなり連絡もなくお義父さんがやってきて、食べ物のストックがあまりなく狼狽えたが、高級ワインや日本酒を振る舞いなんとか槌で庭を掃く事に成功した。
例文2.あれほど仕事もしないで重役のご機嫌取りな上司にうんざりしていたのに、半年もしないで課長のスーツ姿を毎日褒めまくる槌で庭を掃くのが日課となっている自分が出来上がっていた。
例文3.日本社会は能力や才能よりも槌で庭を掃く技術をマスターすればどんどん出世していくので、ある意味で良心的だ。
例文4.演技が下手くそな役者が主役クラスに抜擢されると、これは所属事務所がテレビ局やプロデューサーに槌で庭を掃くのをしまくったと誰もが感付く。
例文5.職場では上司に、営業先ではお客さんに、家では妻と子供にと槌で庭を掃くのが常態化してくると感覚が麻痺して、ある時突然コンビニやファミレスの店員に難癖を付けて切れたり、煽り運転を生き甲斐とする大人が誕生する。
手厚いもてなしやご機嫌取りとして「槌で庭を掃く」を使った例文です。

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槌で庭を掃くの会話例

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    え、本当かよ!く

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    そうよ。お隣の旦那さん、また出世したんだって。あの若さで異例の出世みたいよ。く

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    俺よりも若いのに、随分と差がつけられたもんだよ。

  • 回答者アイコン

    でも、それだけ上司に好かれようと槌で庭を掃く事ばかりを毎日しているって事でしょう。ストレスも相当じゃないの。

隣に住むスピード出世を果たす主人について夫婦が話をしています。

槌で庭を掃くの類義語

「槌で庭を掃く」の類義語には、「曲学阿世」「平身低頭」「歓迎」などの言葉が挙げられます。

槌で庭を掃くの対義語

「槌で庭を掃く」の対義語には、「歓送」「皮肉」「愛想がない」「不愛想」「塩対応」「不機嫌」などの言葉が挙げられます。

槌で庭を掃くまとめ

「槌で庭を掃く」は木槌や金槌で庭を掃く事からそれほど慌てている様となり、急な客に慌てふためきながらも対応しもてなしています。これが転じて無理やりもてなす姿を露骨として、あまりにもお世辞や追従が過ぎる喩えとなります。

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