今是昨非で思いを巡らす

今是昨非(こんぜさくひ)

「今是昨非」は、ちょっと意味を考えてしまう四字熟語ですよね。似た言葉として「昨非今是」があり、混乱して覚えている人も多いと思います。実はこの二つはまったく同じで、どちらを使っても問題ありません。この様なアバウトなところが時々あるのが、故事成語や四字熟語なのです。それでは解説を始めさせて頂きます。

今是昨非の意味とは

「今是昨非」の意味は以下の通りとなります。
(1)今になって昨日までの過ちに気付いた。今日は是と思うが、昨日までは非と思っていた。
(2)今日で正しい考えになったが、昨日までは誤った考えをしていた。
(3)境遇や状況が変化すると考え方も変わる。昨日までは悪い事も、今日は良い事になる。
(4)文字を入れ替えた「昨非今是」も同義。
上記は基本的にはどれも同じ意味ですが、今までの過ちを悔いる言葉であり同時に考え方が変わる事の喩えとして用いられる表現です。”是”は正しい、”非”は間違いや誤りという意味なので、二つを合わせてこの様な意味となります。状況変化に対して使われる事が多いので、社員を前にしてのスピーチなどでよく使われる言葉としても有名です。他にも、自らを奮い立たせたり、新しいスタートを切る時の喩えとしても用いられます。

今是昨非の由来

「今是昨非」は、中国六朝時代の詩人・陶淵明の散文作品「帰去来辞」にある一文が由来となります。その後日本では、「新日本史」(1893年)で「昨非今是」を使った一文が残されています。

今是昨非の文章・例文

例文1.世の中の常識やルールは時代や環境によって大きく変わるので、昨日と今日でまったく変わるのも珍しくなくまさに今是昨非のようなものだ。
例文2.常日頃から頭を柔らかくして、今是昨非のような気持ちを持ち合わせる事も大事だ。
例文3.これまで頑なに自分だけを信じ頑張ってきたがそれで結果が伴わないので、今是昨非な考えを導入し周囲に頼ることで肩の力が抜けた。
例文4.人生にお酒やたばこは必要だと思っていたが、大病になり今是昨非だったと気が付いた。今からでも健康に気を付けて長生きする。
例文5.寒い地方は絶対に生活できないと思っていたが、急きょ転勤で住み始めてみると、案外と暮らしやすく今是昨非な面がある自分自身に驚いた。

「今是昨非」を転勤、世の常識、健康などに使った例文となります。

今是昨非の会話例

  • 質問者アイコン

    新しい自分になろうと思うんだけど、何か良い切っ掛けはないかな?

  • 回答者アイコン

    自分探しってやつだね。海外旅行や転職や結婚などを機に、そんな風に思う人って多いよね。

  • 質問者アイコン

    そうなんだよ。だから、何かアドバイスをしてよ。それで、今是昨非となった新しい自分を発見して、生まれ変わりたいの。

  • 回答者アイコン

    それだったら、掃除や洗濯、料理やゴミ出しなどあなたが今までまったくしないで私に任せっきりだったことを、自分でやるようにしてよ。それこそ、今是昨非という発見に繋がるよ。

新しく生まれ変わりたいと願う旦那に、妻が家事を手伝う事で「今是昨非」な気持ちになれると教えています。

今是昨非の類義語

「今是昨非」の類義語には、「臍を噛む」「後悔先に立たず」などの言葉が挙げられます。

今是昨非まとめ

「今是昨非」とは、昨日までは誤りな考えをしていたが今日から正しくなったという意味で、要するに境遇や状況が変われば、考え方もまったく変わるというものです。今までは間違っていたと悔やんだり、今日からは新たに再スタートをするという際に用いる表現です。

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