人事を尽くして天命を待つ

なんとなく「語感がかっこいい」ということで覚えている人も多い言葉の一つ、人事を尽くして天命を待つ。古代中国より伝わったということで三国志と絡めて覚えている人もいるかもしれません。座右の銘としている人も多いというほど馴染んだ言葉である、人事を尽くして天命を待つ、についてまとめます。

人事を尽くして天命を待つの意味とは

自分自身ができる全てをやり切り全力を出し切ったその上で、結果は天の意思に任せるという意味。物事の結果は運命次第なので、その時その時に応じて自分がやれることを全て行えば、どんな結果になろうとも後悔しない、という思いを表す言葉です。「人事」は人間の力でできる事、のことで会社の人事のことではありません。

事を尽くして天命を待つの由来

南宋初期の中国の高名な儒学者「胡寅(こいん)」が歴史書を読み私見としてまとめた「読史管見(どくしかんけん)」の「淝水(ひすい)の戦い」について書かれた文章の一文に「謝公、宗社の存亡を以て之を決す。人事を尽くして天命に聴(まか)す。」とあったものが由来です。「聴く」には勝手にさせる、成り行きにまかせるという意味もあり、現在使われている「人事を尽くして天命を待つ」はこの一文に基づくものなのです。

人事を尽くして天命を待つの文章・例文

例文1.期末試験は全力を出し切ったから、あとは人事を尽くして天命を待つのみだ
例文2.人事を尽くして天命を待つ思いで仕事にあたったが、うまくいかないとやはり悔しいものだ
例文3.私は人事を尽くして天命を待つのではなく、自分の力で成功を掴み取りたい
例文4.あの人は休みも取らずこの案件にあたっていたが、あとはもう人事を尽くして天命を待つほかない
例文5.僕の座右の銘は、人事を尽くして天命を待つ、だ。
解釈によっては「運命は変えられないのだから最初から何もしなくていい」とも捉えられますが、それではよりよい方向へ進もうとする気持ちすら存在しなくなってしまいます。
自分自身にできることを悔いの無いように全て行えば、その結果が自分の思った通りでなかったとしても「人事を尽くしたのだから」とその結果を受け止めることができることでしょう。それが次の道に進む糧となるのです。

人事を尽くして天命を待つの類義語

「天は自ら助くる者を助く」や「能事畢われり(のうじおわれり)」があげられます。
果報は寝て待ても近い意味の言葉にあたるでしょう。

人事を尽くして天命を待つのまとめ

人は運命に抗うことはできません。ですがその時々に訪れる結果を「運命だから仕方ない」とただ諦めてしまうのか、「できることは全て行った。この経験を生かして次に進もう」と前を向くのか、それを選択することはできます。常に全力を出し続けることは疲れてしまいますが、それでも要所々々においては「人事を尽くして天命を待つ」ことを選択できたらいいのではないでしょうか。

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