クラウディングアウト

経済は、様々な状況や要因により、絶えず変化し続ける怪物です。ときに極端な変化を起こし、国民生活に悪影響を及ぼすため、政府は積極的な干渉を行うことがあります。しかし、その行動により、市中の金利が上昇してしまい、民間に抑制的に働きかける場合があるのです。この現象をクラウディングアウトと表します。

クラウディングアウトの意味とは

クラウンディングアウトは、政府が景気や失業の対策を行うときに発生する現象です。通常は予算内で対策を行いますが、資金が足りない場合は、大量の国債発行に踏み切ります。巨額の資金を獲得する手段として有効ですが、国債発行に伴い金利が上昇してしまうのです。金利の上昇は、消費や設備投資を抑え込むことになり、せっかくの景気対策も意味がなくなることがあります。政府としては如何にこの現象を防ぎ、効果的な経済対策を打ち出すかが重要となるのです。

クラウディングアウトの由来

クラウディングアウトは、アダム・スミスが生きていた頃から議論されてきた発想です。様々に解釈され、政府による資金調達が国民生活及ぶ金利に与える影響、効果の有無について考察が重ねられてきました。語句としては英語から来ていて、crowding out(押し出す)と、用語を簡潔に表しています。

クラウディングアウトの文章・例文

例文1.今回政府が行った巨額の国債発行は、クラウディングアウトを引き起こしかねない
例文2.クラウディングアウトを題材に討論会を行い、経済の動向への見識を深める
例文3.クラウディングアウトのことを調べるため、アダム・スミスの調査をした
例文4.これくらいの国債発行であれば、クラウディングアウトが起こることはないだろう
例文5.長期的視点で見るならクラウディングアウトが起こっても財政支出は必要だ
2018年度における日本は、マイナス金利政策を採用しています。この効果のおかげで、多額の国債を発行しているにもかかわらず、クラウディングアウトが起こるのを防いでいます。しかし、マイナス金利は銀行の業績に悪影響を及ぼし、国民にもしわ寄せが及びつつあるのが現状です。
景気を冷え込ませないためにも、政府は金利の動向に気を配りつつ、今後ますます厳しい舵取りをしなければいけません。

クラウディングアウトの類義語

クラウディングアウトの類義語は存在しません。古くから現代に至るまで、ずっと使われてきた概念と語句なので、言い換える必要がないのです。
今後もこの語句が死語となることはなく、経済の変動を表す指標として活用され続けることでしょう。

クラウディングアウトまとめ

誰もが願う好景気を生み出し維持するということは、とてつもなく難易度の高い行為です。巨額の資金を動かし、市場や国民生活に介入できる政府ですら、そのコントロールには細心の注意を払います。政府は、クラウディングアウトが起こらぬよう金利などの影響を抑え込みつつ、景気を刺激し続けなければいけないのです。

関連記事

この記事を読んでいる人に人気の記事