インクルーシブデザインで作品を作る

インクルーシブデザイン(Inclusive Design)

「包括的」「含んでいる」という意を含む、現在注目されているデザイン手法の一つです。では「何を包括しているのか?」「何を含んでいるのか?」インクルーシブデザインという言葉について意味や由来を解説していきます。

インクルーシブデザインの意味とは

これはデザイン方法の一つで、高齢者・障害者・外国人など、従来ではデザインプロセスから除外されてきた多様な人達を、プロセスの上流から巻き込む方法です。また、そのデザイン自体を指す言葉でもあります。
既成概念を打ち砕き、新たなビジネスを創造することが可能で、超高齢社会の様々な施設・プロダクト・サービス・Webなどをデザインする上で大変有効な、英国発信の新しいコンセプトです。また、その水先案内人の役割という意味合いで、その参加者を「リードユーザ」と呼びます。

インクルーシブデザインの由来

「インクルーシブ(inclusive)」とは、「包含しているさま」「含んでいるさま」「包括的」という意味があります。
これまでデザインプロセスでメインターゲットからエスクルード(排除)されてきた人々を、インクルード(包括)する、という意味がこの言葉の由来です。
多くの企業が創造性を高めたいと考えている今、平均的なユーザの声を聴くことから差別化できる商品を創造するのは難しいです。
しかしこの手法の活用により、健常者では気付く事が出来なかった発見があり、健常者も含めた多くの人々にアピールできるモノ・コトの創造が可能になります。

インクルーシブデザインの文章・例文

例文1.多様な人々が参加するインクルーシブデザインのワークショップで、新しい視点を持ってサービスを考える。
例文2.高齢者や障害者などの「リードユーザ」の協力を得て、インクルーシブデザインの商品が生まれる。
例文3.インクルーシブデザインを用いると、健常者が気付かないような潜在ニーズなどの様々な発見がある。
例文4.インクルーシブデザイン事業で、障害のある人の仕事の可能性を考える。
例文5.子供向け製品の問題点を、インクルーシブデザインによって解決する事ができた。
デザイン過程の特徴や手法、またそのデザインそのものを表した言葉として使う事が出来ます。

インクルーシブデザインの類義語

類似語に「ユニバーサルデザイン」という言葉があります。これは「文化や国籍・年齢や性別などの違い、また障害の有無などを問わずに利用できることを目標とする」という意味があります。
このふたつの言葉はよく似ていて「より多くの人が使いやすいものを生み出す事が目的である」こと、また「高齢者・障害者・妊婦・言葉が通じない外国人をはじめ、サービスや製品を利用する可能性のある人全員をターゲットとしている」という点で共通しています。
では何が違うのかというと、それは「誰がデザインするか」という事です。ユニバーサルデザインは、プロのデザイナーなど一般的に健常者と呼ばれる人が考案をします。それに対しインクルーシブデザインでは、障害者や高齢者など、特別なニーズを持った当事者とプロのデザイナーが協力して考案します。また「高齢者・障害者の使いやすい環境にする」という意味の「バリアフリー」という言葉もあります。

インクルーシブデザインまとめ

様々な業界でのデザインのプロセスにおいて、常に新しい手法が生み出されている昨今ですが、一般的にマイノリティ(少数派)と呼ばれる人たちには利用しづらい商品が多いことも事実です。
そんな中で「高齢者や障害者、外国人などの意見を取り入れ、新しい視点から商品やサービスを考えよう」と生まれた新しいデザイン手法が「インクルーシブデザイン」です。今後この活用によって、これまで以上に「万人に使いやすい商品、万人にやさしい環境」が生まれる事が期待されています。

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