起承転結(きしょうてんけつ)

「起承転結」とは「文章や話の構成方法で、全体を4つに分けて順序や展開をする方法」です。典型的な例として、新聞や雑誌でお馴染みの四コマ漫画はそれこそ「起承転結」を凝縮した極みとなっています。国民的漫画である「サザエさん」も当初は四コマ漫画だったように、「起承転結」は映画やドラマを作る時に作者や脚本家が最も意識する点と言っても過言ではありません。今では日常の会話はもちろん、仕事のプレゼン等では「起承転結」を巧みにすると、受け手も内容を理解しやすくなります。それでは、まるで国語力や思考力が試されている「起承転結」の解説となります。

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起承転結の意味とは

「起承転結」の意味は以下の通りとなります。
(1)文書における最も基本的な構成方法で、”起”は書き起こし ”承”は主題の展開、”転”は視点を変えて、”結”で最後に全体をまとめる。
(2)漢詩の四句からなる絶句の構成法の一つで、文章や話など物事の順序や展開の仕方。
(3)「起承転合」も同義。
ある出来事を誰かに説明する際、或いは小説や物語を書き上げる際、プレゼンなどで物事の順序や組み立てを作る際に必要とする基本的な構成方法が「起承転結」です。元々は古代中国の漢詩における絶句の構成法であり、それを特に日本では様々な分野にも応用させたというのが正しいようです。要するに、文章や物語など伝えるものを4つに分けた構成法で、最初の第一句を「起承転結」の”起”として以下は第二句(承)、第三句(転)、第四句(結)と続きます。
・第一句(起)…最初の書き起こしで話に引きこむ。自己紹介。オープニング。
・第二句(承)…主題の展開。”起”の補足。盛り上げる部分。
・第三句(転)…視点を変えて興味を引く。”起”と”承”を一転させる。最も盛り上がる部分。
・第四句(結)…全体のまとめ。エンディング。
上記が大まかながら、典型的な「起承転結」の流れです。殆どの映画や小説や漫画や話などはこの構成を汲んでいます。最初に結論を持ってくる「PREP法」も最近は割と目にしますが、それも「起承転結」を応用させているに過ぎません。大昔の構成法が現在でも支持されるのは、結局のところこの方法が最も理に適っているからでしょう。少しずつ順を追って解説し、最も盛り上がる部分を用意して最後に締めて落とすというのは、例えば漫才やコントもそうですし、スポーツも最後の劇的展開で逆転勝ちをすると印象深いものです。恋愛やサスペンス作品などはそれこそ王道の「起承転結」だらけで、それが分かっていても観客や読者は引きこまれてしまうのです。個人的には、この様な作品や文書だけでなく、日常生活にもすっかり溶け込んでいると思います。日頃の出来事も、「起承転結」の様な流れなものほど面白かったりインパクトがあって、いつまでも頭の片隅に残っているものです。よって、「起承転結」は話や物事の構成法であると同時に、最早生活の一部としてお馴染みと言えるのではないでしょうか。

起承転結の由来

「起承転結」は、中国元時代の詩人・楊載が著書「詩法家数」で唱えたのが最古と言われています。

起承転結の文章・例文

例文1.自称天才肌な友人の会話は支離滅裂で、起承転結がまったくなっていないので凡人である私には理解が難しい。
例文2.上司の助言から、起承転結を意識したプレゼンを完成させた。
例文3.お笑い芸人で実力が評価されている人は、起承転結を巧みに使い分けている。
例文4.退屈な自分の人生を振り返り起承転結で喩えるなら、まったく盛り上がりがないまま一気に「結」に辿り着いた感じがする。
例文5.初めて高級レストランで食事をしたが、起承転結の様に運ばれてくるバラエティに富んだメニューの数々に感動をした。

「起承転結」を人生や友人会話、食事などに使った例文です。

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起承転結の会話例

  • 質問者アイコン

    起承転結って小説や映画ばかりだと思っていたけど、音楽もそんな風なんだね?

  • 回答者アイコン

    イントロから始まって、AメロBメロサビ、そしてアウトロだから、確かに起承転結の流れだね。

  • 質問者アイコン

    でしょう! これを発見した時は、俺は見る目があると思ったけど、これって誰でも気が付いているみたいだね?

  • 回答者アイコン

    そうかもね。でも、最近の曲ってイントロは殆どないし、起承転結の形を崩している感じもあるよね。

友人の男女2人が音楽の構成を「起承転結」として会話をしています。

起承転結の類義語

「起承転結」の類義語には、「レトリック」「序破急」「三部構成」などの言葉が挙げられます。

起承転結まとめ

「起承転結」は古代中国の漢詩の構成法を応用したもので、文章や会話などの物事の順序や組み立ての事です。全体を四つに分けて、第一句を始まりとして話に引きこみ、第二句で展開させ、第三句で視点を変えて、第四句で全体を結ぶという方法です。

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