「自虐」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

自虐(じぎゃく)

自虐とは｢自分自身を苛め苦しめたり己の心や体を痛めつける事ですが、欠点を笑い話にする自虐ネタの事｣でもあります。かつては｢自虐｣とは暗い性格で自分の世界に閉じ籠っているものでしたが、最近は弱点を逆手に取って積極的なコミュニケーションとする｢自虐｣或いは｢自虐ネタ｣という使い方の方が多くなっています。モテない、金がない、ブサイク、太っているなどの欠点を自ら明るく笑い話にすると、途端に性格が良くて面白いと評価が急上昇するのです。しかし、｢自虐ネタ｣は現在のような閉塞感があり不満がある社会だからウケている側面もあります。それは不健康で健全な姿とは言えないですよね。そんな｢自虐｣についての解説となります。

自虐の意味とは

｢自虐｣の意味は以下の通りとなります。
(1)自分を責めさいなむ。自分の肉体や心を痛めつける。
(2)自分自身を苛め苦しめる事。
(3)自分自身を見下し蔑む事で相手を笑わしコミュニケーションを取る事(自虐ネタ)。
｢自虐｣は自分自信を苛め苦しめる事で、それは徹底的に追い込むストイック体質や禁欲、他にも自分を苛める体質なので相手を苛めても平気など、ある種のサディズム的な欲求や欲望の事でした。しかし、昨今は事情が変わりつつあり、特に若い世代が｢自虐｣と使うのは事実にしろ虚構にしろ、お笑い芸人などに影響を受けた、自分の欠点を笑い話とする｢自虐ネタ｣というコミュニケーションの役割が大きいです。例えば、｢俺はモテない｣｢私は友達がいないの｣と接すると、相手は｢そんな事はないよ｣や｢本当に。そんな風に見えない｣と返すので、その後に、どれぐらいモテないや友達がいない実例を挙げて、相手と心の距離を縮める事ができるのです。逆にそこまで親しくない相手に｢俺はモテる｣｢私は友達が多すぎて｣と言ったら嫌悪感を示す人が多くなるので、それ故に下手に出る事が得策なのです。しかし、これも度が過ぎると面倒と思われ、特にネット世界では誹謗中傷と｢自虐ネタ｣が溢れているので、あまりにも過激な内容を実生活で使うのは止めた方が良いでしょう。それでも｢自虐｣は｢自虐ネタ｣として世間に浸透していて、会社ではハラスメントの代わりに上司が部下とのコミュニケーションとして、映画｢翔んで埼玉｣は埼玉県を徹底的にディスって大ヒットを記録し、女性芸人で売れているのは独身やモテない事をアピールする｢自虐ネタ｣が得意な人ばかりです。相手を貶したりイジメるのは道徳的にも問題ありで社会から受け入れられませんが、自分自身を卑下するのは大いに歓迎するのもそれはそれで末期的な社会風潮で、人々の感覚が狂っているのではないでしょうか。適度な｢自虐｣は笑えますし、コミュニケ―ションを楽に取れる便利な方法ですが、それに慣れてしまうとそれ以上の発展がなくなります。｢自虐ネタ｣を極めて、その最後には一体何が残るのか個人的には懐疑的です。因みに｢自虐｣には、｢自虐趣味｣｢自虐ネタ｣｢自虐的｣といった使い方があります。

自虐の由来

｢自虐｣の由来は残念ながら不明です。自国の歴史を悪とする考え｢自虐史観｣が太平洋戦争後の日本では一部から支持され、それが｢自虐｣の由来となったとする説もありますが詳細は分かっていません。

自虐の文章・例文

例文1.｢どうせ俺なんて｣と何でも悲観して自虐的に走り何もしないよりも、何も考えずに行動を起こした方が絶対に後悔しないが、それが難しい。
例文2.自虐的な性格だったが、猫を飼い始めて急に明るくなって自分にも自信が出てきた。
例文3.自虐ネタが得意な人は無意識でも自分より優れている人には媚び諂い、自分よりも劣っている人には厳しくあたる癖がある。
例文4.自虐ネタは話下手がやると、その場の雰囲気が悪くなり逆に困ってしまう。
例文5.太っている友人は自虐ネタで笑いを取った後に必ず、｢本当は相撲を取る方が得意なんです｣と言って締める。

｢自虐｣や｢自虐ネタ｣とした例文となります。

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自虐の会話例

• 

  最近はアイドルも自虐ネタを出してくるよね。
• 

  特に新人アイドルなんかは、必死だよね。見ていて痛々しい。
• 

  でも、顔が良い人は自虐をしても似合わないよ。もっと、俺みたいな原始人顔じゃないとね。
• 

  それって自虐だよね。じゃあ私は原始人の妻だ。

夫婦が最近多い｢自虐ネタ｣を使うアイドルについて会話をしています。

自虐の類義語

｢自虐｣の類義語には、｢自嘲｣｢自虐｣｢卑屈｣などの言葉が挙げられます。

自虐まとめ

｢自虐｣は自分自身を苦しめる事ですが、最近は欠点や弱点などを自ら明るく振る舞って笑いに変える｢自虐ネタ｣という側面が強くなっています。要するに弱点を強みとして、相手と親しくなる最良のコミュニケーションにしているのです。その最たる例がお笑い芸人であり、弱点をひけらかして大衆を笑わせ人気者としての地位を確立しています。ビジネスシーンでもハラスメントが厳しくなっている事から、｢自虐｣が上手な人は社内の風通しを良くする貴重な人材として重宝されています。