瓦全(がぜん)

「瓦全」とは「無駄や無意味に長く生きる事」です。美しく生きるというのはどうしても短い時間や若さという印象が強くなりますが、それは恐らく「玉砕瓦全」という言葉が発端なのでしょう。宝石のように美しく生きて最後は潔く死ぬという「玉砕」はある種の憧れともなり、対する「瓦全」は無駄に長く生きるとして醜さを想像させるほどで、だから有名な「玉砕」に対して無名ともいえる扱いに「瓦全」はなっています。

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瓦全の意味とは

「瓦全」の意味は以下の通りとなります。
 (1)大した事をしないで生き長らえる事。
 (2)”瓦”のような値打ちないものが完全に保存されている事から、何もしないでいたずらに生き長らえる事や無為に生命を保つ事の例え。
”瓦”は「粘土を焼いて屋根を床敷きにするもの」「値打ちがないもの」という意味があり、そこから「瓦全」は大したことをしないで生きるや無価値に生きるという意味になります。そもそもは古代中国に「玉砕瓦全」(ぎょくざいがぜん)という言葉があり、「玉砕」は「宝石が砕けるように美しく死ぬ」、「瓦全」は反対に「つまらなくても長く生きる」となります。現在は「玉砕」の方が何かと使い勝手が良く有名ですが、実は「玉砕瓦全」という四字熟語が二つに分かれたものだったのです。そんな「瓦全」の使い方としては単に「つまらない」として「瓦全な作品」「瓦全な物語」「瓦全を取らん」、或いは「玉砕瓦全」という形で使われるパターンが多くなります。

瓦全の由来

「瓦全」の由来は古代中国・唐時代の歴史書「北斉書」の「元景安伝」に書かれた文言「玉砕瓦全」となります。

瓦全の文章・例文

例文1.私の人生は瓦全で実に情けないが、それでも尚堪えるしかない。
例文2.こんな瓦全な映画を2時間も観させられるなんて罰ゲームとしか思えない。
例文3.時々空を見上げると、瓦全なのは自分自身なのかそれとも空の向こうにいる人々なのか分からなくなる。
例文4.玉砕瓦全はあまりにも極端だが、どちらかを選択するなら玉砕の方を選びたい。
例文5.冷静に考えれば玉砕や瓦全は支配者側が国民をコントロールする際に使える言葉で、だから戦時下で重宝されたのだろう。
「瓦全」を使った例文となります。

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瓦全の会話例

  • 質問者アイコン

    毎日が退屈で退屈で、無駄な人生を過ごしているって悲しくなるよ。

  • 回答者アイコン

    そんな自分を卑下して瓦全と思っても仕方がないじゃない。

  • 質問者アイコン

    そうだよな。もっと前向きにならないとダメだよな。

  • 回答者アイコン

    そうそう、その調子で明るくしないと良い事もやってこないよ。

人生を「瓦全」と思うのも気持ち次第という会話内容です。

瓦全の類義語

「瓦全」の類義語には、「諦めが悪い」「生き恥を曝す」「往生際が悪い」「悪足掻き」などの言葉が挙げられます。

瓦全の対義語

「瓦全」の対義語には、「玉砕」「殉職」「戦没」「殉教」などの言葉が挙げられます。

瓦全まとめ

「瓦全」は値打ちないものが完全に保存されている事から、無駄に生き長らえるや無価値に生きるという意味です。四字熟語「玉砕瓦全」が分かれて誕生した言葉なので「玉砕」は対義語になり、戦争などで使われる事が多い「美しく死ぬ」という「玉砕」の反対の意味から無駄に長く生きるとなります。

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