欠席裁判(けっせきさいばん)

「欠席裁判」とは「被告人が出廷しない裁判という事ですが、その場に居ない人の悪口や面倒事を勝手に決めて押し付ける」という意味もあります。要するに、裁判における重要人物な被告人が欠席する事から、例えば主婦や友達がそこに居ない人の悪口で盛り上がったり、面倒事を押し付けたりする行為です。大抵は、陰口を言われる人は大人しいので、物言いが出来なく余計に相手もつけあがるという構図なのでしょう。そんな人間関係の嫌な部分が垣間見れる「欠席裁判」の解説です。

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欠席裁判の意味とは

「欠席裁判」の意味は以下の通りとなります。
(1)被告人が出廷しない裁判。被告人が欠席した状態での裁判。
(2)被告人がいない裁判から転じて、その場に居ない人の批判や悪口を言う事。
(3)同じく被告人が居ない裁判から、その場に居ない人に不利な事柄を無断で決める事。
「欠席裁判」は実際の裁判とは無関係な一般人が比喩として、仕事やママ友などの人間関係で使ったり、または実際の裁判で被告人が出廷しない主に二つの事で使われる言葉です。裁判以外の人間関係の場合は、悪口や陰口めいたその場にいない人の話から、その場に居ない事を良い事にPTAや町内会などで勝手に役割分担を決めてしまう事も含まれています。どちらにしろ、用事があるなどしてその場に居ない人からしたら堪ったものではなく、憤慨した当事者が自ら「欠席裁判をされた」と使うケースも多々あります。裁判の場合は、日本において民事裁判と刑事裁判の二種類があり、犯罪行為など事件として罪が重い刑事裁判に対して、個人間のお金トラブルや損害賠償請求など事件性が乏しいものは民事裁判となり、この民事裁判では「欠席裁判」が認められ(一部例外的に刑事裁判でも可能)、代理人となる弁護士などが被告人に代わって出廷すれば、滞りなく法廷は進められます。従って、「欠席裁判」は裁判用語としての側面と、一般人が陰口など陰湿めいた行為の二つの側面が含まれています。

欠席裁判の由来

「欠席裁判」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、政治家兼反政府側の政論家・末広鉄腸の著書「花間鶯」(1887年~88年)などに文言が記されています。

欠席裁判の文章・例文

例文1.裏表が激しい同僚は、トイレなどでその場から誰かが離れたら待ってましたとばかりに即、欠席裁判が始まる。
例文2.不良の兄が席を外したので、残った家族全員で欠席裁判が急遽始まった。
例文3.近所にスーパーに行くと、主婦などが数人程度のグループとなり欠席裁判らしき話し合いが面白おかしく開催され、あちこちから笑い声が聞こえてくる。
例文4.風邪を引いて仕事を休んだら面倒事が勝手に割り当てられ、欠席裁判ではないのかと抗議をしたが、逆に上司から仕事をしろと注意された。
例文5.欠席裁判は村社会である日本の風物詩めいたものであるのは否めない。

陰口や勝手に決める行為として「欠席裁判」を用いた例文です。

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欠席裁判の会話例

  • 質問者アイコン

    今日は大失敗をしたよ。

  • 回答者アイコン

    一体、何をしたの?

  • 質問者アイコン

    職場で久しぶりに同期が集まったから、その場に居ない別の同期の話題で盛り上がっていたら…、実は全部聞かれていたんだよね。

  • 回答者アイコン

    それって、陰口が全部筒抜けって事。まるで欠席裁判で被告人がやっぱり出廷したみたいじゃない!

サラリーマンの彼氏が彼女に、職場での失敗談を吐露しています。職場で「欠席裁判」をしたところ、当人に聞かれてしまったとの事です。

欠席裁判の類義語

「欠席裁判」の類義語には、「欠席判決」「閉鎖性」「シークレット」「誹謗中傷」などの言葉が挙げられます。

欠席裁判まとめ

「欠席裁判」は本来は被告人が出廷しない(民事)裁判ですが、それが転じて、特に裁判とは無関係な一般人にとってはその場にいない人の悪口を皆で言い合う事や、居ない事を良しとして好き勝手に当番や係を決めてしまう事です。その場に居ない嫌いな人や弱者へ徒党を組んで酷い事をする、一種のイジメめいた行為が「欠席裁判」です。

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