「楔を打ち込む」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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楔を打ち込む(くさびをうちこむ)

「楔を打ち込む」とは「敵勢力を分断させたり、人間関係を邪魔する事」です。ハンマーで”楔”という小さな金属を叩くと最後は大木を倒せるので、そこから小さな亀裂でも人間関係とは案外脆く崩れるとも深読みできます。ですから”楔”とは非常に重要であり、見くびっていると大きな痛い目に遭うのです。そんな「楔を打ち込む」の解説となります。

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楔を打ち込むの意味とは

「楔を打ち込む」の意味は以下の通りとなります。
(1)敵陣の中に攻め込み勢力を二分する。敵の勢力範囲に地盤を築く。
(2)親しい間柄に邪魔を入れる。親しい仲を裂く目的で邪魔をする。
(3)楔を叩いて入れ込む。
”楔”は建築で使われる金属片や木片で木や石を割ったり重い物を持ち上げるのに使うが、その小さいながらも抜群の効果を発揮する事から、主に喩えとして上記(1)(2)のような使われ方がされます。戦国時代などの戦闘において敵陣を分断させる目的として「楔を打ち込む」で、それが成功するとこちらが断然有利になるのです。そこから現在はビジネス・経済用語や国際政治などでも使われ、一例として、「ロシアが日米同盟に楔を打ち込む」なら、日米関係に揺さぶりをかけるという意味になります。また、友人関係や男女の間柄においてもその仲を裂くという意味合いで「楔を打ち込む」は使われ、関係が拗れる事を期待しての汚いやり方となります。”楔”は木を倒したり割るのに重宝される道具なので、そこから人間関係やビジネスの独占に国と国の国際問題において、これほど的確な喩えとなる道具は他にありません。ですから、何かと「楔を打った」「楔を打ち込む」と使われています。

楔を打ち込むの由来

「楔を打ち込む」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては翻訳家・井上勤が訳したドイツの詩人・ゲーテの童話「狐の裁判」(1884年)などに文言が記されています。

楔を打ち込むの文章・例文

例文1.総理と官房長官の関係を不仲にするには、双方に小さな疑心暗鬼の楔を打ち込むだけで、後は何もしないでもあっという間に捻じれていった。
例文2.キャバクラは華やかな世界だがその裏では女同士の醜い争いの縮図で、楔を打ち込む行為が常に行われ太客が消えたり、売上ナンバーワンが突然移籍するのはザラにある。
例文3.スマホやPCやゲーム業界はシェア争いが熾烈で、各社共に何とかライバルを出し抜こうと楔を打ち込む準備をしている。
例文4.部長に懇願したが、「まだ楔を打ち込む時期ではない」と拒否をされてしまった。
例文5.前半終了間際にカウンターから先制点を決めて、相手チームを混乱させて試合半分が終わり、まずは楔を打ち込む事に成功をした。
人間関係やスポーツなどで「楔を打ち込む」を使った例文です。

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楔を打ち込むの会話例

  • さっきからスマホばかりしているけど、また友達から恋愛相談でもされているの?

  • そうなの。彼女とその同僚と上司が恋の三角関係なんだって。何だかドラマみたいでしょう。

  • まあ面白いのは分かるけど、程々にね。

  • 私はね、その同僚と上司が恋仲に発展しないように早めに楔を打ち込む方が良いってアドバイスしているけど、彼女は優しいから行動に起こせないみたいで…。そこが面白いんだけどね。

妻が友人女性から恋の相談を受けているという内容です。

楔を打ち込むの類義語

「楔を打ち込む」の類義語には、「横槍を入れる」「邪魔する」「介入する」「芽をつぶす」などの言葉が挙げられます。

楔を打ち込むの対義語

「楔を打ち込む」の対義語はありませんが、比較的に反対の意味となるのは「大事」「協力」「手を取り合う」などの言葉が挙げられます。

楔を打ち込むまとめ

「楔を打ち込む」は友人同士の親しい関係を邪魔したり、敵陣を二分するなどの意味合いとなります。そもそも”楔”という道具が木を倒したり割るのに使うので、そこから強引に割って入ったり自我を押し通す芯の強さを感じさせます。

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