憂き身をやつす(うきみをやつす)

一心不乱に熱中する様を表現する諺「憂き身をやつす」について解説となります。この言葉は、単純に熱中を指す時もあれば、やや穿った物言いも込められているので扱いがやや難しく、実際に口走る時は注意が必要でもあります。

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憂き身をやつすの意味とは

「憂き身をやつす」の意味は以下の通りとなります。
(1)痩せ細るほど一つの事に熱中する。
(2)無意味、無価値な事に夢中になる。
(3)悩みなどでやつれる事から、それぐらい物事に熱中する様子。
(4)外見に辛さが出る程の苦労。
「憂き身をやつす」は、他人から見れば無意味な事に熱中する様子を表現した諺です。どんな事も、当の本人以外はあまり意味がないので、要するに何かに熱中・夢中になれば大体が当て嵌まります。よって、人それぞれ違いもありますが、多少は含みを持たせた言い方であり、受け手としては素直に喜べない言葉でもあります。もちろん、場合によっては純粋に驚嘆や感心も込めている事もありますが、多くの場合では「なぜそんな事をするの?」というニュアンスが感じられます。

憂き身をやつすの由来

「憂き身をやつす」の由来は残念ながら不明です。文献としては、江戸時代初期の馬方で、後の人形浄瑠璃の「丹波与作」の「浄瑠・近松」のセリフの一つとして知られています。

憂き身をやつすの文章・例文

例文1.大人になっても切手コレクションをしていたら、妻から憂き身をやつすとはこの事だねと呆れたように言われた。
例文2.学生時代の友人と久しぶりに再会したら、見事にアイドルオタクに変身していた、正直憂き身をやつすと言いたくなったが我慢した。
例文3.小さな子が苦手だったが、我が子が誕生すると見事に親バカになり、今では憂き身をやつすという自覚もあるがどうしようもない。
例文4.唯一の趣味は、大食い番組を観ながら大酒をくらう事で、こんな事は人から見れば憂き身をやつすと呼ぶのだろう。
例文5.仕事以外に趣味がないので、海外旅行に憂き身をやつす友人は羨ましいが真似はできない。

趣味などに対して「憂き身をやつす」を使った文章例となります。

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憂き身をやつすの会話例

  • 質問者アイコン

    ふー、少し休憩するか!

  • 回答者アイコン

    すごい集中力で、作業をしていますね。私には出来ないです。

  • 質問者アイコン

    そんな事はないよ。単に好きなだけで、今ではこの細かい作業の仕事が趣味みたいなものだからね。

  • 回答者アイコン

    またまた謙遜して。こう言うのを、憂き身をやつすって言うんですよね。

職場の先輩と後輩が、「憂き身をやつす」を使った会話をしています。

憂き身をやつすの類義語

「憂き身をやつす」の類義語には、「一意専心」「無我夢中」などの言葉が挙げられます。

憂き身をやつすまとめ

「憂き身をやつす」は、一つの事に集中する、(他人から見たら)無意味な物に熱中するなどの意味がある故事成語・諺です。単純に集中している時にも使いますが、痩せ細るという意味もあるので、相手に対して少し斜めから茶化すような言葉とする向きも出来ます。

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