慚愧(ざんき)

「慚愧」とは「過ちや失敗を心から恥じていると、苦しい胸の内を明かす感情表現」です。本来は失敗とはしてはならず、また失敗をしても直ぐに認めるべきなのですが、様々な思惑やしがらみで物事を上手く進められず結局はさらに悪くなる事が多々あります。そんな際のこれまでを謝罪する際の常套句が「慚愧」ではないでしょうか。

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慚愧の意味とは

「慚愧」の意味は以下の通りとなります。
 (1)恥じる事。恥。
 (2)自分の行為や過ちを反省して心から恥じる。
 (3)「慙愧」とも書き同義。
”慚”は「恥じる」「恥ずかしく思う」「恥」、”愧”は「辱める」「恥じる」「恥」で、恥じる事を繰り返して心の底から恥じているのが「慚愧」です。通常の二字熟語というよりも畏まった古語的表現であり、また仏教用語の側面も強いのが特徴で、単に「慙愧」ともなりますが諺の「慚愧に堪えない」や「慚愧の念に堪えない」、略した「慚愧の念」といった使われ方の方が多いです。これらの意味は「自分が行った事を深く恥じて反省している」として、政治家や企業などが問題を謝罪する際の常套句となっています。よって一般人や若者などが使うと少々違感が残り、ある程度の社会的立場で世間から認められている人が本当に反省していると謝罪から用いるのが正しいようです。

慚愧の由来

「慚愧」の由来は鎌倉時代の僧・親鸞による書物「顕浄土真実教行証文類」とされ、そこでは「自ら犯した悪行を恥じる事」となっています。

慚愧の文章・例文

例文1.不正が発覚した議員がやっと重い腰を上げてマスコミの前で会見を開き、図々しく不愛想な表情で「慚愧に堪えない」と一応は謝罪した。
例文2.慚愧たる思いから部長が部下の責任を取ったら、その後は地方への転勤から子会社出向という逆出世コースになった。
例文3.連続してリコールを出した後、社長が慚愧たる思いを正直に語ったら逆に高評価なのか株価が上がる事態になった。
例文4.生まれや育ちが悪い事の負い目として、日々心の中には慚愧の念が付き纏っているが、これは誰にも言えない自分だけの感情として墓まで持っていく。
例文5.大金を稼ぐという一面だけ社会的に成功を収めていると、普段は半グレに憧れる偽輩のような連中までがスーツを着て謝罪動画をアップし「慚愧の至りでした」と軽く反省を口にして、無知な若者が応援コメントを書き込むという集団コントを延々繰り返す平で落ちぶれるだけの日本という国。
「慚愧」を使った例文となります。

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慚愧の会話例

  • 質問者アイコン

    そろそろ午後6時だから、記者会見が始まるな。

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    この時間は各局がニュースを流しているから、全局が中継してくれると企んだ炎上狙いの姑息なやり口ね。

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    まあどうせ、お決まりの深いお辞儀からのハンカチを握りしめて、延々と謝罪をしていくんだろうな。

  • 回答者アイコン

    上辺だけの「慚愧たる思い」や「慙愧の念」と口にしても、どうせほとぼりが冷めるのを待っているだけって見え見えだものね。取り敢えず会見はいいから、ネットフリックスに変えてくれない。

問題事が発覚した某有名人が生中継で記者会見を開く直前の感想めいた会話内容です。

慚愧の類義語

「慚愧」の類義語には「後悔」「忸怩」「自責」「悔恨」「羞恥」「羞」などの言葉が挙げられます。

慚愧の対義語

「慚愧」の対義語には「無慚」「無愧」「誉れ」などの言葉が挙げられます。

慚愧まとめ

過ちや間違いを心からの恥じる事や恥そのものとなるのが「慚愧」です。過ちを非常に反省し恥じているとして「慚愧」や「慚愧に堪えない」となり、記者会見などで謝罪をする有名人の定番表現となっています。

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