「厭世」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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厭世(えんせい)

「厭世」とは「世の中を嫌いだと思う感情に支配され、社会全体や人生などは無意味と考える事」です。誰しも人生とは良い事ばかりではないと分かっていますが、「厭世観」が強い人は他の人が喜びそうな嬉しい事も悲観的に捉えるのです。ですから、心の奥底に闇があるとでも言うべきなのか、強いネガティブ主義者が持ち合わせる感情が「厭世」ではないでしょうか。

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厭世の意味とは

「厭世」の意味は以下の通りとなります。
 (1)世の中を嫌な事や人生を価値のないものと思う事。
 (2)世の中を疎ましく思ったり、嫌ったり避ける事。
 (3)英語「ペシミスティック」(pessimistic)も同義。
”厭”は「嫌がる」「憎む」「厭きる」「嫌になる」「おさえる」、”世”は「人の一生」「生涯」「期間」「凡俗の世界」「社会」「時勢」「世界」で、自分が生きているこの世界が嫌になるのが「厭世」です。これはいくつかの解釈が可能で、要するに自分の現状が良くないからそんな世の中が嫌なのか、それとも自分の状況が良くても退屈であったり不合理が罷り通る世の中に愛想を尽かしたのか、或いは両方なのかと考えられます。どちらにしろ世の中が嫌で、自分には社会を変える力がないので無価値として「厭世」となります。ですから少々堅苦しい表現なので日常会話などではあまり使用されず、小説やエッセーなどで見掛ける文語となりがちです。そんな事から「厭世家」「厭世観」「厭世主義」といった使われ方も多く、どこか社会や世の中を悲観的やネガティブに捉える際の重要ワードの一つとなっています。最後にまとめるなら、「この世が大嫌い」や「こんな社会に生きる価値はない」を堅苦しく表現したのが「厭世」ではないでしょうか。

厭世の由来

「厭世」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては近代日本の評論家・北村透谷の著書「厭世詩家と女性」などに文言が記されています。

厭世の文章・例文

例文1.ロシアのウクライナ侵略が報道される度に唐突に厭世な気持ちに襲われ憂鬱になる。
例文2.あの人はいつも1人で構えていて誰とも会話をしようとしないので、職場内の誰かが「厭世家を気取っているんだ」と批判した。
例文3.子供から大人に成長するに連れて、成功よりも失敗や退屈な事が多いので自然と厭世的な感情が強くなるがそれに負けてはダメなんだと思う。
例文4.芸能人が自ら命を絶つのは厭世自殺としか思えない。
例文5.毎朝目が覚めると昨夜までの厭世観などはどこかに吹き飛んでいるが、また時間が経って夕方になり暗黒の夜がやってくると憂鬱で押しつぶされ世の中の何もかもが堪らなく嫌になる。
「厭世」を使った例文となります。

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厭世の会話例

  • 俺、会社を辞める事にしたから…。

  • えっ、○○さん…、本当ですか? ちょっと突然過ぎませんか?

  • 前から考えていたんだよ。こんな世の中で必死になっても仕方がないって。どうせいつかは死ぬなら、こんな数字に振り回される仕事をやっているだけの人生は嫌だなって。

  • ちょっと極端で厭世過ぎますよ。先月までは営業成績が過去最高を更新して浮かれていたのに、今月成績が悪いからって退社するなんて…。

営業職の男性が退社すると同僚に伝えている会話内容です。

厭世の類義語

「厭世」の類義語には「悲観」「失望」「自暴」「絶望」「ネガティブ」「マイナス思考」などの言葉が挙げられます。

厭世の対義語

「厭世」の対義語には「楽天」「楽天家」「楽観」「能天気」「前向き」「プラス思考」「ポジティブ」「安直」「屈託ない」「呑気」などの言葉が挙げられます。

厭世まとめ

この世の中に絶望し何もかもが嫌になったのが「厭世」です。自分自身だけでなく世の中も嫌で、必然的に人生を無価値としてネガティブな感情に支配されます。その結果、命を絶つ人も多いので「厭世自殺」と言われたりもします。反対にポジティブで前向きだと「楽天」や「楽天家」となります。

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