偶然の産物(ぐうぜんのさんぶつ)

「偶然の産物」とは「計算や狙いなどはなく偶然出来た物の事」です。本来は違う事をしなければならないのに、偶々やっていたらそれが意外な成果を生み出して最終的には大発明になった等で使われる言葉で、「偶然が重なり編み出された素晴らしい物」といったニュアンスが汲み取れます。よって、多くでは良い意味合いで使われたり、或いはそんな素晴らしい物を謙遜する言い方が「偶然の産物」です。それでは解説に入らせて頂きます。

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偶然の産物の意味とは

「偶然の産物」の意味は以下の通りとなります。
(1)意図せずに誕生した物や偶々出来た物。
(2)予期せずに嬉しい事が起こった事。
(3)「偶然の所産」とも言い同義。
”偶然”は「因果関係がなく予期しない事が起こる」「偶々」「思いがけない事が起こる」、”産物”は「その土地の名産や物品」「ある事が背景となって生み出される物」で、計算や狙いなどは一切なく偶々が重なり出来たものが「偶然の産物」です。良く言えばラッキー・運が良い・嬉しい誤算であり、悪く言うなら検討違い・何かの間違いといった感がありますが、基本的には思いがけない良い事でポジティブに「偶然の産物」を使う傾向があります。したがって、歴史を振り返ると現代人の生活に欠かせられない偉大な発明がいくつもありますが、これらに対して「○○が誕生したのは偶然の産物」となります。何かの研究をしていたら、偶然がいくつも重なって他の研究で役立つ発明に成功したなど、本筋と外れながらも物事が上手くいってしまったという感があります。一方で、単に”偶然”を強調する使い方やある種の謙遜から「偶然の産物」としたり、他にも日常のやや変わった風景を「偶然の産物」とする表現も割と多いです。要は、そこには自分の狙いや能力によるものではなく、偶々上手くいっただけでもう一度繰り返すのは難しいという本心が隠れているのでしょう。

偶然の産物の由来

「偶然の産物」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”偶然”は室町時代の仏教書「松山集」(1365年)、”産物”は江戸時代の日本画人伝「本朝画史」(1678年)などに文言が記されています。

偶然の産物の文章・例文

例文1.世紀の大発明と呼ばれる多くは偶然の産物によるもので、ダイナマイトはその典型とされるが悲しいかな使い方次第では殺人兵器となってしまう。
例文2.魚を生で食べる寿司も最初は偶然の産物みたいで、それが今では国民食どころか世界中で食べられているほどだ。
例文3.偶然の産物と頭では分かっているが、どうにか自分の評価とならないか策を練っている。
例文4.コロナが偶然の産物かそれとも意図した生物兵器が流出したものなのか、世界中の科学者達も意見が分かれている。
例文5.偶然の産物がいくつも重なって誕生したのが地球であり我々人類なのだから、逆に言うならいくつもの偶然が重なれば地球や人類消滅も起こり得るという事だ。
発明やコロナなどで「偶然の産物」を使った例文です。

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偶然の産物の会話例

  • 質問者アイコン

    その写真凄いね。どうやって撮ったの?

  • 回答者アイコン

    夜明け前の海に行って、日の出した瞬間のギリギリのタイミングを狙ったんです。

  • 質問者アイコン

    なるほどー。でもエモさが抜群だね。これをインスタに挙げれば、大勢が絶賛するよ。

  • 回答者アイコン

    そんな事はないですよ。単なる偶然の産物です。それにもっとオシャレでセンス良い画像がいくつもあって、これではまだダメですよ。

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偶然の産物の類義語

「偶然の産物」の類義語には、「嬉しい誤算」「偶然の賜物」「棚ぼた」「怪我の功名」などの言葉が挙げられます。

偶然の産物の対義語

「偶然の産物」の対義語には、「棚から牡丹餅は落ちてこない」「一難去ってまた一難」「蒔かぬ種は生えぬ」などの言葉が挙げられます。

偶然の産物まとめ

「偶然の産物」は狙いや意図は皆無で偶々出来たり生まれた物や、予想だにしない良い事です。その多くは偶然による良い事に対して使われる表現で、画期的な発明であったり宝くじが当選するなど良い事が起こった時には謙遜するように「偶然の産物」と使います。

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