両建て(りょうだて)

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両建てとは、相場取引における一種のテクニックです。これを行うのはそれなりに経験を積んだ人で、初心者がその意味やメリットを聞くと、そのような方法もあるのかと感心してしまうかも知れません。

両建ての意味とは

両建てとは同じ投資銘柄で、買いと空売りに同じ分だけ注文を出し、それぞれの分を保有しておくことです。相場取引ではその種類によって、特に何も銘柄を所持していなくても、この空売りが行える場合があります。持っていない分を売ることができる訳ですが、当然その分は後から補填して穴埋めしないといけません。

例えば1,000円で空売りをした場合、その後に相場が1,100円まで上がってしまうと、差額の100円分を余計に支払って買い戻す必要があります。逆に、相場が下がれば差額の分が利益になるという訳です。

このように、相場が下がることで利益が出るのがこの空売りですが、どちらを行えば利益になるか分からないという場合に、買いと空売りの両方に同じ分だけ投資しておくと、どう相場が動いたとしても、収支は常にプラスマイナスゼロです。買いで100円の利益が出た場合でも、空売りの方でその逆の100円の損失が出るからです。
つまり、その銘柄の収支を固定させておく場合に行うのがこの両建てで、タイミングを見計らってそのどちらかを決済し、勢いのある方だけにして利益を出すことを目指します。

両建ての由来

両建てという言葉の由来は、買いと空売りの両方に注文を建てるという実際の行為からです。相場取引における注文は”建てる”という漢字で表現し、”立てる”の方は使いません。

両建ての文章・例文

例文1.相場が毎日下がっているが、両建てにしているので何も問題はない
例文2.この銘柄はまずは両建てでないと怖くて手が出せない
例文3.両建てにするくらいなら手放した方がマシだ
例文4.両建てにするほど資金がないので、どちらにするか悩む
例文5.途中から両建てにしたのでしばらく様子見だ
両建てにした状態だと、安心して相場の動向を見ていられるのが一番のメリットです。相場が上昇傾向にあるところで空売りの方を決済してしまえば、後は買いの分で利益をあげることができます。
ただし、そういつもうまくいく訳でもなく、片方を外した(決済した)瞬間に思惑とは逆に相場が動いてしまうかも知れません。その場合にはまた両建ての状態にするなど、即座の対応が求められます。

両建ての類義語

両建ての類義語は、「塩漬け」という言葉になります。この塩漬けとは、株式の取引ではよく使われる言葉で、購入した株式を相場の動きに関係なく、しばらく保有したままにしておくことです。
売りと空売りの注文を同時に建て、しばらくそのままにしておくという行為は、この塩漬けによく似ています。しかし、塩漬けの場合はその間の相場の変動によって利益や損失が発生するのに対し、両建てにしている間はそのどちらも発生しません。

両建てまとめ

両建ては、それを行うこと自体にこれといったデメリットはない為、相場取引に慣れてくると、一度は手を出してみたくなるでしょう。
ですが、それそれの決済を行う時期を間違えると損失を増やしてしまうので注意が必要になります。

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