「おためごかし」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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おためごかし(オタメゴカシ)

「おためごかし」とは「その人の為を思った行動の裏には計算があり、実は自分の利益を最優先にしている思惑」です。詐欺師は人に対して物腰が柔らかくて親切ですが、その裏ではとんでもない騙しの計画を立てていますよね。それと同じような表面上は相手に対する親切ですが、結局は自分の利益を最優先にする為に仕方なくしているのです。そんな打算的な人や行動となる「おためごかし」の解説となります。

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おためごかしの意味とは

「おためごかし」の意味は以下の通りとなります。
 (1)表面上は人の為と見せて、実は自分の利益を優先させる事。
 (2)他人の為にと親切に見せかけて、自分本位に己の利益を図る為に行動する事。
 (3)「御為倒し」「御為ごかし」等とも書き同義。
”おため”は「相手を敬ってその利益」「貰い物の返礼で相手に返す品」、”ごかし”は「人の為にしていると見せかける”こかし”を濁音した表現」「煽てて騙す」で、相手を騙して自分の利益とするのが「おためごかし」です。要するに直接相手から現金などを奪うのではなく、相手に近付き親切などにした行為は実はその人を思った訳ではなく、自分の利益になるからそうしただけなのです。ですから偽善や騙しともなりますが、直接的な被害がなければそこまでの悪や酷い行為とも言い難いところがあります。例えば、権力者や上司などに謙るような態度をするのも、最終的には「おためごかし」が目的とするのは否定できず、それどころか日常生活や仕事でも円滑に進める為に多少の「おためごかし」は誰もが自然にしています。ですから、目に余るような明らかな態度などを「おためごかし」とするのが一般的ではないでしょうか。使い方としては「おためごかしの親切」「おためごかしを言う」とした形が有名です。

おためごかしの由来

「おためごかし」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては室町時代発祥の三味線人形芝居「浄瑠璃」の「祇園女御九重錦」(1760年)などに文言が記されています。

おためごかしの文章・例文

例文1.隣に住む夫婦は表面上は親切で家の方まで道路を掃除してくれるが、どうしてもおためごかしな胡散臭さが拭えずにいつか騙されるのではと用心している。
例文2.政府と仕える番人のようなコメンテーターに大学教授達は選挙に勝てるからと胡坐をかいた結果、日本は衰退国家になったが責任を取らないどころかさらにおためごかしを発揮して増税に年金減額といった大鉈を振るい呆れる始末だ。
例文3.「日本の将来を担う子供の為に教職に就いた」と笑顔で語る教師というのはおためごかしの典型例で、こんな教師ほど裏では業者に賄賂を要求したり新人教師を苛めて、挙句には生徒に恋愛感情を抱くモンスターになる。
例文4.大学の投資サークルはおためごかしの巣窟で、先輩や卒業したOBは少しでも自分の利益を確保したくて地方出身者に甘い言葉で投資へ勧誘する。
例文5.自分はおためごかし主義者として、人を騙しても利益を優先させると父親が騙されて命を絶った時に決めた。
「おためごかし」を使った例文となります。

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おためごかしの会話例

  • 会社に妙に親切な人がいるんだよ。

  • どんな風に?

  • この前ほら、俺がお弁当を忘れて出勤した時があったでしょう。その時に自分のランチである菓子パンを分けてくれたりして。他にもお菓子やジュースを頻繁にくれたり、仕事ミスをフォローしてくれたりと、最初は嬉しかったけど、最近は少し不気味で…。

  • それっておためごかしじゃない。あなたの叔父さんが会社の役員だから、取り繕っているのよ。

職場の同僚が親切過ぎて怪しいという会話を夫婦がしています。

おためごかしの類義語

「おためごかし」の類義語には、「親切ごかし」「裏切り」「媚びを売る」「媚び諂う」「寝返り」などの言葉が挙げられます。

おためごかしの対義語

「おためごかし」の対義語には、「無私無欲」「直言」「忠告」などの言葉が挙げられます。

おためごかしまとめ

「おためごかし」は表面上は取り繕って実は己の利益を優先させる事です。ですから相手を騙してる事でもあり、今は媚びているが将来的には騙される可能性もあります。そんな裏切りのような考えを持っている打算的な人を「おためごかし」と言います。

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